ギスカブログ

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【書評】たぱぞう「たぱぞう式米国個別株投資」

1 本書の概要

はてなブログで投資関係を書いているたぱぞうさんの投資本です。

たぱぞうさんは、米国株投資の本をたくさん出してますが、これは個別株をテーマにしています。

どっちかというと、投資信託とかETFとかを薦めているイメージがあったので、意外でした。

投資信託との違いをどう説明しているかも気になりますね。

2 個別株投資とは

個別株には爆発力がある。

そういう利点をたぱぞうさんは話します。

投資信託は時間を味方にして、5%を複利で回していく。

着実に資産を増やす確率は高いのですが、とにもかくにも時間がかかる。

短期間で資産をつくるなら個別株。

そういう説明をされます。

まあ、そうなんでしょうね。

ただですよ。

成長しきった大企業の株は爆発的に伸びません。

おじいちゃん企業の株は、どちらかといえば高配当株になりがちです。

よい点は、事業が安定しているのでつぶれる、株券が紙くずになる、ということは少ないでしょう。

なので、これから成長する会社を見つけなければいけません。

分かるか?

これが要点。

投資しても無駄になる可能性があります。

まあ、どこまでリスクを負うかという問題ではありますが、

業界分析とか会社の諸表を読み解くとかそういう能力が必要になりますね。

3 たぱぞうさんが薦める45銘柄

どれ買っていいか分からない。

そういう人に対して、本書は親切です。

なぜなら、たぱぞうさんが薦める米国株45銘柄が載っているのです。

いいですね。

正に初心者向け。

なんですけど、これ書籍ですから情報が古くなりますよね。

誰もが知ってる大企業ならまあ損はしないでしょうけど、成長もそこそこ。

成長盛りの企業は、どうなるか分からず。

というわけで、45銘柄は企業について知るきっかけになるというか、企業の分析に観点を知るために読むというか、そういうための記事でしょう。

これで個別株に投資しようと思うくらいなら、おとなしく投資信託買っていた方がいいような気がします。

4 総評

★★★☆☆

3つかなあ。

たぱぞうさんの本は分かりやすくて好きなんですけど、個別株投資は初心者向けではないし、個別株投資をやりたいという人のきっかけとしてはいいのですがねえ。

本書のコンセプトがどうも腑に落ちないというか。

リターンだけじゃなくリスクも強めに伝えるべきだと思うのですね。

まあ、リスクもある程度は書いてあるのですが。

個別株は株価高騰ねらいよりも高配当とかそういうので買って、徐々に詳しくなっていく方が現実的なんじゃないかと思います。

入門書としてはいいと思いますけど。