1 本書の概要
投資家のたぱぞうさんの初心者向け投資本です。
投資行動を○と×で対比的の示しているので、とても分かりやすいです。
初老のわたしが気になった、というか参考になった項目がありました。
目からウロコでした。
それらを紹介します。
2 老後は現金
× 退職金をすべて投資に回す
○ 老後の資金は現金で確保する
ここでたぱぞうさんが想定している老後は50代以降です。
わたしはドンピシャリです。
それで投資に回すのはダメとこういうのです。
老後は時間がないし、すぐにお金を使いたい。
なので遊び資金を投資に回す若い時期とはちがう。
それは分かります。
リーマンショックのような暴落がきたら、10年単位で回復しない。
回復するまでに体力がなくなる。
最悪寿命もなくなる。
まあ、こういう話ですね。
それは分かるのですが、それにしても現金ですか。
確かに現金は王様。
しかし、徐々に減っていくのは不安です。
たぱぞうさんは、どうしてもというなら債券多めの投資信託もすすめているのですが、どうなんでしょう。
わたしとしては、すぐ現金として使う予定がないお金は債券か何かで定期預金的に持っていてもいいとは思うのですが。
債券は発行体がつぶれなければ満期には返ってきますし。
ただ、インデックス投資であっても株は薦めないんだなあ。
それがたぱぞうさんではあるのですが。
3 お金とどう向き合うか
×お金を増やすことを人生の目的にする
○お金は「幸せ引換券」だと考える
これが書いてある章題でもあるのですが、お金にこだわりすぎないということなのでしょう。
自分の人生を振り返ってみると、仕事のほとんどの時間をとられていた時期は、お金について考えることはありませんでした。
給料をほとんど使っていないので、口座にお金は貯まり続けましたが、それでどうということはなかったですね。
まあ、ある意味幸せな人生だったのかもしれません。
月給取りって、こういう感覚の人多くないでしょうか。
まあわたしは家も買ってないですから、それでこんな感覚なのかもしれません。
老後が迫ってきたので、お金について考えるようになりましたけど。
それと、自分は向上心がなかったですね。
つまり、金持ちになろうという考えもなかったです。
あれば別の行動をしていたのかなあ。
そういうことで、お金を貯めることを人生の目標としていなかったです。
だから、「幸せ引換券」ということも考えなかったなあ。
自分の人生を振りかえると、たしかにFIREを目指していれば、もっと幸せだったかもしれません。
仕事、好きじゃなかったですからね
この項目は、お金に真剣に向き合っていなかった自分というのを突きつけられたような感じです。
老後は、必然としてお金と向き合うことになりそうです。
今からでも、真剣に考えてみます。
4 総評
基本的な運用の仕方から哲学的なことまで、分かりやすくまとまった良書です。
あっという間に読めるので、興味ある方はぜひ読んでみてください。
もし、若いとき、少なくとも中年の時に本書を読んでいたら、人生の選択が変わっていたかもしれません。
お金に向き合うことは大切。
それを再認識させてくれた本でした。