1 ライフ・プランニングの基本
ファイナンシャル・プランナーは人生の資金計画の助言者。
ということは人生設計であるライフ・プランニ
ングに詳しくなくてはいけません。
ということで、ライフ・プランニングの基本を今回は勉強します。
ライフプランニングの基本とは、次の3つの表を作成することです。
2 ライフイベント表
まずはお金がかかるイベントを洗い出します。
ライフイベントと呼ぶのだそうですが、人生の節目というのはたいていお金がかかるものです。
まあ、具体を見てもらった方が早いと思うので、実例を挙げます。
こんなやつです。
つまりですね、お金がかかりそうなイベントを洗い出し、何年にいくら支出するかを明らかにする表ということです。
自家用車は中古車で考えました。
これ簡単にし過ぎてまして、ほんとうは家族全員を書き出した方がいいのです。
その方がリアルに必要なお金がわかりますからね。
そして、そのイベントが起きる年までに、資金をどう貯めていくか。
あるいは、お金を借りてどう返していくか。
そういうことを考える基礎資料とするのです。
人生で必要な大きな資金は3つあるといわれています。
住宅資金、教育資金、老後資金。
これらを賄う資金を貯める計画を次に考えなくてはいけません。
3 キャッシュ・フロー表
さあ、ライフイベントを踏まえて、年単位のお金の流れを明らかにしていきます。
それを表したものが、キャッシュ・フロー表です。
これも具体を挙げていきます。
1年目にライフイベントとして中古車を購入してます。
1年目しか作ってませんが、こんな感じ2年目、3年目…と老後まで続けていくものです。
年単位のお金の動きが明確になりますね。
気をつける点がいくつかあります。
1 収入は可処分所得とする。
税金とか社会保険料とか、いわゆる天引きされているものを除いて、実際使えるものを記載するということです。
2 変動率を加える。
基本生活費にはインフレ率を加えます。
今回は2%としました。
収入には給与としての昇給率を、金融資産残高には利回りを加えています。
あくまで予想ですけど。
家計簿をつけている人は、生活費をもっと精密に記入できるはずです。
4 バランスシート
最後は、バランスシート、貸借対照表です。
そう、会社の資産を明らかにする「あれ」です。
自分個人の貸借対照表を作成するというわけです。
バランスシートといえば、左側に資産、右側に負債と資本です。
個人で作成すると資本金などというものはないので、ここは純資産になります。
純資産とは何か、というのは個人においてはやや「哲学」的な問いになりそうですが、ここでは単純に次の公式から導きましょう。
資産=負債+純資産
つまりは資産から負債を引いたものとして考えます。
さて、まずは資産、これはどのようなものがあるでしょうか。
預金、株式、投資信託、積立型の生命保険、自宅、自家用車…。
こういうものです。
大事なことは、時価で記載すること、です。
自家用車などはカー・センサー等で中古価格を調べ、自宅もスーモ等で似たような住宅を調べるなどします。
まあ、査定すれば正確でしょうけど、お金がかかりますからね。
これが左側です。
では、右側はどうなるか。
まずは負債です。
住宅ローンや車のローンなどの借金ですね。
返済中の奨学金なども含まれます。
これも残りの支払額を正確に記載します。
左側にはもう一項目あります。
そう純資産。
何を純資産とするかが難しいのは、先に述べた通り。
なので、考えずに資産から負債を引いた額を記載しておきましょう。
大事なことは、左側と右側が同額になることです。
バランスがとれているから、バランスシートなんです。
このバランスシートは何を表しているのか。
それは、作成時の資産状況をあらわしているのです。
つまりは、それがあなたの財産。
そういうわけです。
5 今回のまとめ
- ライフプランを作るには、3つの表が必要である。
- ライフイベント表、キャッシュ・フロー表、バランスシートである。
- ライフイベント表は大きな出費を、キャッシュ・フロー表は長い期間でのお金の流れを、バランスシートは作成時の資産状況を表す。
- 数字で具体的に資産をつかむことが大事。
今回のまとめは以上です。
これらの表を作るためにも、家計簿をつけておくことが大切ですね。