1 本書の概要
投資家のたぱぞうさんの初心者向け投資本です。
楽天証券のおすすめ投資本から読んでみました。
内容は少し古いもので、来年から始まる新NISAには対応していません。
なぜ米国株なのか。
リスクはないのか。
どういう手法にすべきか。
について分かりやすく書いています。
たぱぞうさんとしての解答も載っています。
2 アメリカでこつこつ稼ぐ
非常に多くの投資本と同じ結論が書いてあります。
インデックス投資でこつこつと長期間積み立てる。
使う証券会社は手数料が低いネット証券。
これが答えです。
いわずもがなですがインデックス投資を使う理由は2つ。
1つは手数料が安いから。
経費をかけずに行うのが投資です。
2つめは成績がいいから。
インデックス投資とは、市場が上がればもうかるし、市場が下がれば損をする。
市場と一蓮托生で行きましょう。
大丈夫、経済は拡大するから下がりは一時的だよ。
とこういう投資です。
暴落に逆らって儲けるのは難しいですから、投資する以上世間並みに儲けさせていただきましょうっていうスタイルは悪くないと思います。
そして長く続けるのがこつ。
積立を続ければ、複利で儲かるからがんばりましょう。
とまあ、こんな感じですね。
アメリカに投資するのは、公平な法環境と今後も経済大国であり続けるから。
この理由を読むと日本人として情けなくなるのですが、まあ投資に愛国心は関係ありません。
有望な地域に投資するのが基本です。
というわけで、他の論者とあまり変わらないのでした。
購入すべきファンドは次の3つ。
楽天VTi、 eMAXIS Slim米国S&P500、SBI・V・S&P500。
どれも似たようなものですね。
3 短期間で儲けるには
たぱぞうさんにはもっと短期間で儲けたいという質問もきていたようです。
その時に勧めるのが個別株投資。
でもアメリカです。
先の本には書いてないのですが、別の著書にありました。
これは先の本とは違い、ローソク足の見方とかいわゆるプロっぽい投資知識が載っています。
こちらには、分かりやすい解答はありません。
個別株の正解なんて、誰にも分かりませんから。
それでもこの本は読む価値があります。
それはどこかというと、個別の株の解説部分です。
45の株を説明しているのですが、これがそのままアメリカの優秀な企業の解説になっていました。
最近個別株じゃなく個別の債券に興味があった私には、非常に有効でした。
日本じゃ聞いたことなくとも優秀な企業っていっぱいあるんだなあ。
そういう実感です。
結局、一般消費者相手の商売をしている企業しか知らないですもんね。
アメリカの to B 企業なんて知る機会がないですもの。
なので非常に勉強になりました。
いやあ、ありがとうございます。
格付けだけじゃ企業の内容なんて分かるはずもないし。
しかし、個別株はそれでもこわいと思いました。
せめて債券ぐらいだったら購入してもいいかなあとは思うのですが。
4 総評
結論、初心者向けの投資本(株本)は、みんな同じ内容です。
だから、まあ有名な本を1冊読めばそれでよいって感じなので、投資本読んだことがある人は、改めて本書を読まなくともいいと思います。
最初の1冊にはベストだと思いますけどね。
個別株については、技法に走らずアメリカ企業を紹介しているのがいいと思いました。
これをきっかけに、実際に買おうと思う企業を調べると思いますし。
あと、たぱぞうさんの文章は読みやすくていいです。
動画だとこもり気味で抑揚が薄いので、そんなにお勧めじゃないんですけど、本はいい。
それから、はてなで書いているブログもいい。
わたしも、はてなブログからたぱぞうさんを知ったんですけどね。
本書は、気軽に読んで本質にふれられるので、興味のある方はどうぞ、です。
ただ、今月の楽天証券のおすすめからは外れています。
入れ替わりが激しいので、仕方はないですけど。