老後は悩みなく過ごしたい。
そう考えている人は多いでしょう。
私もその一人です。
しかし,退職後のお金が心配。
というわけで,年金についていろいろと調べています。
今回は田村正之さんの本「人生100年時代の年金戦略」を読みました。
1 年金は払い損なのか?
年金は何年もらうとお得なのか。
これってやっぱり気になりますよね。
繰り下げ受給をすると,少ない年数でお得になるのか。
もらい方が多様になったせいで,なかなか分かりにくくなっています。
これの答えは,実に簡単でした。
年金は,何歳からもらおうと11年1か月で取り戻せます。
驚き!
1年繰り下げようが5年繰り下げようが同じ。
11年1か月!
なるほどなあ。
というわけで,70歳まで繰り下げたら81歳1か月まで生きればペイするのです。
今度の改正で75歳まで繰り下げられるようになりました。
この本は2018年11月初版なので,この点まではふれられていません。
しかし,繰り下げ率は1年ごとに0.7%で変わらないので,同じでしょう。
でも,81歳まで生きられるかなあ。
男性の平均寿命くらいですね。
健康第一,長生きを目指します。
まあ,これは税金と社会保険料を引いた手取りベースだともっと長くかかると思います。
しかし,11年1か月かあ。
長くもなく短くもなくという感じですね。
ちなみに繰り上げ受給どのくらいで,本来の受給と逆転するのかというとこうなります。
16年9か月。
つまり60歳で受給して76歳9か月以降は,本来の受給より少なくもらうことになりますね。
これは平均寿命よりも短いなあ。
その時の財布状況によりますが,繰り上げは避けたい感じがしますね。
また,繰り下げ途中になくなった場合も未支給年金として遺族に支払われます。
これは安心ですね。
でも,繰り下げて予定の年齢になって支給を開始した直後に亡くなった場合は,未支給年金はありません。
この場合は,まあかなり損になります。
仕方ないところではあります。
2 遺族年金
考えたくないですが,自分が早く死んだら家族は年金をもらえるのでしょうか。
まあ,これは家族構成等いろいろな条件が絡むので場合分けが多くなるのですが,遺族年金がもらえます。
子どもは18歳になるまでもらえるそうです。
妻は本人が支給されたはずの4分の3がもらえるとのこと。
ただし,2号保険者つまり専業主婦などの場合ですが。
遺族年金は,遺族基礎年金と遺族厚生年金からできているのですが,それぞれで受給の細かいきまりがちがっています。
また,男女でももらえる額が違ったりとほんと複雑です。
一般に妻がなくなって妻の年金を夫がもらう場合は少なくなります。
ややこしいですね。
気を付けなければいけないのは自営業の場合です。
自営業は厚生年金に入っていません。
ということで受給されるのは遺族基礎年金だけなので,金額はかなり少なくなります。
というわけで人によってかなり変わるので必ず安心というわけではありませんが,自分が死んだ後もある程度保証してくれるのはいいと思いました。
3 年金は保険
年金は積み立てのように考えるので損だと思いがちという指摘がありました。
年金は老後の保険。
保険であれば,支払われない場合もある。
そう考えるといい。
こういう考えです。
まあ,全員がもらえる保険などというものはこの世に存在しない気がするので,論理的にはどうかと思うのですが,精神衛生上はこう考えるのもありと思いました。
しかし,年金に関しての本を読むたび思うのですが,場合分けが多すぎてほんと難しいですね。
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/> それだけ,知識を得ないといけないということなんだと思いますけど。