1 本書の概要
終末をどう迎えるか。
このことを司法書士の先生が解説した本です。
独居老人の場合に焦点を当てています。
この本いいですよ。
独り者じゃなくとも、終末を迎えるために備えることが列挙されています。
併せて、終末に関する制度などに詳しくなります。
独り者じゃなくとも必読ですね。
人生の終わりは誰にでも来るのですが、考えたくないという感情が先立ちます。
しかし、先送りしてよいものでは、決してありません。
みんな考えるべきこと。
そのこと改めて、やさしく指摘していただきました。
2 断捨離を進める
知っているけど認めたくないこと。
老化。
体もそうですが、一番の問題は頭、思考力です。
考えが鈍くなる。
駿馬も老いては駄馬に劣る。
どんなに聡明な人も判断力は弱まるのです。
だから、50代には考えないといけない。
そういうことなんです。
老化すると集中力と記憶力が低下します。
だから、取り扱う事柄は少ないほどいい。
そういう意味で、断捨離が有効なんですね。
わたしはこのブログを始めてから、いろいろなものを捨ててきました。
書籍は数100のレベルでなくしましたし、カセットテープは0になりました。
衣服もどんどん減らしています。
新しいものを買うことはほぼないです。
それでもまだ、ものは多くあります。
人間ものを持ちすぎなんですね、きっと。
それから使わない銀行口座は減らしました。
中学生の頃から持っていたのもなくしましたし。
ただ、証券口座を開設したりクレジットカードを作ったりしたので、結果お金に関するものは増えています。
もう少し減らそうと思います。
使っていないものは、ないんですけどね。
3 倒れた後のことを決めておく
エンディングノートというものがあるそうですね。
終末を迎えるに当たり、必要なことを記録しておくのに使うのだとか。
大事なことだと思います。
ただ、法的効果はないとのこと。
つまり、遺言の替わりにはならないということです。
もし遺産が残りそうなら、公証役場で遺言状を作成する。
筆者はこのことを強調しています。
さすが司法書士、といったところですが、それはそうだと思います。
第一、遺言状は死後もめないために残すのに、書式がどうだ法的効果がどうだでもめるようなものを残しても仕方がありません。
そういうものは法律に則ったものにすることが大切です。
後、気になるのは支払い関係、特にサブスク系ですね。
まあ、電気・ガス・水道・新聞・NHK・電話だってそうなんでしょうけど、自動で支払っているものです。
家賃も入りますね。
これ、最近クレジットカードで支払っているものが多くです。
しかも、ネット契約だと本人のIDとかパスワードとかがないと開けなかったりします。
そして、サブスクのすべてを家族に話しているわけでもないと。
倒れた後にもめるのが目に見えますね。
全部書き出して置くのがいいでしょうね。
ただ、パスワードって数ヶ月で変えたりするから、その都度になるので、面倒くさいことは確かです。
必要ないものは契約しないことが一番。
シンプル・イズ・ベスト。
そういうことです。
それから、頼む人を決めておくことも大事です。
入院には保証人が必要です。
それから、意識がなくなってからの延命についても話しておく必要があります。
植物状態でも一端治療を始めたらやめられません。
罪に問われますから。
しかし、そんな入院患者の世話を継続することは難しいのだとか。
最後は、いつまで続くのか、という嘆きが出るそうです。
それはそうでしょう。
回復するならともかく。
こういう判断というか、世間の評判まで残った人に負わせることはできません。
自分で決めておくことです。
4 総評
いくつもの現場に関わった筆者に話には説得力があります。
すべての人が迎える人生の終末。
しっかりと決めておきたいものです。
後は野となれ山となれ。
では困るし、困らせるんです。
ホント、しみじみ思いました。
あなたが独りで倒れて困ること30【電子書籍】[ 太田垣章子 ]
- 価格: 1760 円
- 楽天で詳細を見る