ギスカブログ

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【書評】「宝くじで1億円当たった人の末路」

1 本書の概要

瞬間的に話題なった人がその後どうなったのかを調べた本です。

基本的にはそのジャンルにくわしい方へのインタビューで、当事者が登場することは少ないです。

予想通りということもありますし、意外な展開というのもありました。

一言でいえば、人生いろいろです。

印象に残ったこと3つを紹介します。

2 キラキラネーム

企業の採用で不利になるといわれているキラキラネーム。

本当のところはどうなのかを尋ねました。

さて、まずは就活での採用人事の扱い。

やはり、採用後にトラブルになる人物が多いとのことでした。

というわけで、根拠がはっきりしているわけではないようですが、キラキラネームの方は遠慮することが多いとのことです。

あくまで採用側の経験則だということです。

キラキラネームの中でも、本来カタカナで表すものを漢字で表記しているとか、マイナスなイメージをある言葉が使われているとかは、特に避けるそうです。

さて、名前は本人ではなく名付けた親の問題です。

どういう人がつけているのでしょう。

一般にはアウトローな感じな方という印象ですが、案外普通の方が付けているそうです。

しかし傾向はあるようで、自分自身が個性的な人生を送れず、衆の中の一人だった方が付けるそうです。

つまり、自分のリベンジマッチを子に託しているわけですね。

だからといって、子の人生が個性的になるわけもなく。

案外、目立つな的な指導をする家庭も多いのだとか。

なんとなく納得できるような実態でした。

3 海外留学

日本での学校歴がおもわしくない人が選ぶ選択肢としての海外留学です。

普通の大学間の交換留学生のような制度ではありません。

海外の大学に普通の大学生として通うというものです。

華やかな印象がありますが、実勢はそうでもないのだとか。

まず、アメリカの大学に通うとして、アイビーリーグなどの有名大学に通うには英語力に課題がある場合が多いといいます。

というか、そういう有名大学に通える英語力があれば、国内でも有名大学に通っているはずなので。

それでコミュニティ大学に通うことになります。

これは、希望すれば誰でも入れる大学で、もちろん中には名門もありますがそうでもない大学が多いそうで。

卒業しても準学士だそうです。

日本でいえば短大卒ですね。

それからホームステイをする方が多いですが、ホストファミリーと明るく交流というステレオタイプなイメージとはほど遠いことが多いそうです。

老人や独り者があいている部屋を貸して生活費の足しにしていることが多いので、交流もないのだとか。

こういう状況でも、アメリカの大学の学費は高く、コストに見合うリターンはないといってよいとのこと。

なかなかに衝撃的でした。

4 事故物件

部屋でお亡くなりになった方がいる貸し物件が事故物件。

事故物件をリストを作った方のお話でした。

実際は、自分でとか事件でとかが事故物件で、自然にという方の場合は事故物件扱いにならないそうです。

しかし、一人暮らしの場合なぜ気づくかといえば、それはにおいとかなのでやっぱり物件としては事故扱いになるのが常識感覚ではないかとのことです。

借りる側からすれば、でるかどうかが気になるところです。

まあ、その件についてははっきりしないといいうか、はっきりできるものでもありません。

ただ、事故が繰り返される物件というのは確かにあるそうです。

それは、やはり原因があるというか。

原因は、そういう理由ではなく科学的に説明できるものだそうです。

とはいえ、感情的に気持ちよいものではありませんね。

5 総評

このインタビュー集、非常に視点がおもしろい!

どれもぜひ聞いてみたい話ばかりです。

よいと思えたもの、かわいそうと思ったこと。

それぞれ実際はちがっていたりしました。

想像と現実ってずいぶんちがうものなんですね。

なお、題名にある宝くじの話は予想通り。

金銭感覚がくるうとのこと。

12,000円を使うとき10,000円は大きい金額です。

しかし1,000,000円の10,000円は大きくなく感じるのだとか。

こういうことでずるずる大金を使ってしまい後は…といった感じだそうです。