人付き合いが苦にならない人もいるでしょうが,私はやや苦手です。
飲み会などもできれば参加を控えたい方です。
飲み会ならば参加を控えたりさっさと帰ったりできることもあるのですが,日常生活ではそうもいきません。
苦手な人ともつきあわなければ,社会生活が滞ることがあるからです。
そんな私が1冊の本を見つけました。
「避けられない苦手な人とつきあう方法」です。
読んで分かったことや感想を述べたいと思います。
まず,筆者は嫌いと苦手はちがうといいます。
嫌いならば近づかなければよいけれども,苦手はそうでもないと。
いやまあ,嫌いな人もつきあうのが人間社会というものなんですが…。
苦手の延長線上に嫌いもいるということにして読み進めていきました。
筆者が苦手な人とつきあう方法として提案しているのが,セルフカウンセリングです。
この本の大部分がこのセルフカウンセリングの実例です。
セルフカウンセリングの要点を私なりにとらえました。
それは,認識を改めるということです。
一首の認知行動療法だと思いました。
苦手な人をどう思っているかを冷静に認識します。
その上で,どうように関わっていくのがよいかを考えます。
こういう仕組みになっていると思います。
そのセルフカウンセリングの手法は,作文です。
作文というか記録作成ですね。
苦手な相手とのやりとりを忠実に記録します。
解釈は書き入れません。
その時に思ったことを〈 〉を使って書き入れます。
そして,それを後から読み返して,その時自分が何をしようとしていたか,どんなことを思っていたかを考えます。
苦手な相手が何を意図していたかも考えます。
そうして,どのような対応をとればよかったかを考えるのです。
自分を知り相手を知る。
孫子の兵法のような感じですね。
これはしっかりとできれば,苦手な人への対応を改善していくことができる思います。
私がこれをまねて実践するとしたら,いくつかネックとなるところが出てくると思います。
一つは,記録を書くということです。
文章を書くというのは,結構な労力です。
ブログを日常的に書いている私でも,なかなか大変だと思います。
そして,書く内容は自分にとって嫌なことです。
心理的な負担感が大きいと予想されます。
それを上回るような解決への意欲があれば大丈夫と思いますが。
二つ目は,分析の技能です。
なんとなく自分の対応を見直すことはできると思いますが,妥当かどうかは分かりかねます。
悩みながら実践していけばいいのかなあとは思いますけれども。
最後に,このセルフカウンセリングは商標だそうです。
なので,正式な手法は講座か何かを受講しないといけないのかもしれません。
とすれば,問題解決に対してそこまでの意欲があるかどうかとなりますね。
とはいえ認知と行動を変えるのは,ストレス対応の基本。
それは変わらないのだなあと思いました。