久しぶりにディープ・パープルのレイジーを聴いています。
このギターはとってもいいですね。
何度も挑戦し、何とか弾けるようになった日々を思い出します。
思い入れのあるギタリストです。
私にとってリッチー・ブラックモアは、後追いのギタリストです。
彼の全盛期、というか最も影響力があったのは70年代、第2期ディープ・パープルの頃です。
70年代というのは、小中学生で、洋楽はおろか歌謡曲もあまり聴いていなかったころです。
私が知ったのは再結成ディープ・パープルのアルバムからです。
キャッチャーなハードロックで、ギターはためて弾く感じを強く感じました。
それでいいバンドだと思い、レコードの中古フェアでマシン・ヘッドを買ったのです。
マシン・ヘッドのリッチー・ブラックモアは、かっこよかった。
こんなギターが弾ける人がいるんだと思いました。
それで、楽器店でタブ譜を買ってきて、ハイウェイ・スターとスモーク・オン・ザ・ウォーターをコピーしました。
たいへんだったけど、それなりにはできました。
カセットテープに合わせて弾くのが楽しかったなあ。
今考えると、マシン・ヘッドのギター・ソロは、おそらく作曲されたもので、だからこそ聴き取りやすかったし、まねもしやすかったのだと思います。
この頃のリッチーのソロはかっちりしている、きちんと弾いているという評価がありますが、たぶんそれは、レコーディング前にこう弾こうと決めていたからだと思うのです。
だからこそ、ギター初心者が練習に弾くにはちょうどよかったのでしょう。
ただ、これは例外的なもので、こういう弾き方の時期はあまり長く続きませんでした。
第3期からは、ペンタトニックポジションでのインプロヴァイズが増えたように思います。
バーンは、ハイウェイ・スターの焼き直しみたいにいわれたこともありますが、私からすると大分違います。
16分の速く引くところや3音アルペジオは似ているといえばそうだけど、ペンタトニックを気分よく弾いているところなんてハイウェイ・スターにはありません。
そして、そこが1番かっこいいのです。
しかし、リッチーのギターソロは、これ以降、名演といえるものが減っていきました。
批判を覚悟でいうと、レインボーのソロで弾きたいと思ったものがありません。
リフや曲はかっこいいのがあるんですけどね。
スター・ゲイザーなんて傑作だと思うし、ロスト・イン・ハリウッドもいい。
だけど、ギター・ソロをまねしようとは思わない。
ここは感覚的なものなのかもしれません。
リッチーというのは不思議なギタリストで、アルバムごとにギターのサウンドが違います。
細かい違いはあってもギターはストラトだし、アンプはまあ中期まではマーシャルです。
なのに、アルバムによって太かったりぎらぎらしたりといろいろです。
こだわりがないのか、こだわった結果なのか。
なので、どのサウンドがリッチーらしいかというと、よく分かりません。
ライブ・イン・ジャパンのサウンドが私には一番いいのですけれど。
それと、足が長いので目立ちませんが、かなりギターを高く抱えています。
ロックギタリストは、クラプトンかベックの位置が標準で、だいたいかっこつけるためにそれより低く構えるものです。
リッチーはそれよりも相当高い。
平均的日本人がまねすると、たぶんかっこ悪くなります。
リッチーはこの位置で奇跡的にロック・ギタリストに見えるのが不思議です。
おそらくストラトの前に使っていたES335の位置にもってきているのだろうと思うのですが。
リッチーの影響を受けたギタリストというのは多いのでしょうけど、直接的なフォロワーというのは、思ったより多くありません。
エディやゲイリー、イングヴェイのフォロワーなんて探さなくてもすぐ見つかるのに。
スタイル的には、高崎晃とかイングヴェイとかがそうなのかもしれません。
リッチー好きはテクニカルになるのかな。
というかテクニック好きがリッチーを好きになるのかもしれませんね。
最近、YouTubeをリッチーも始めたそうですけど、まだ見ていません。
というかブラックモアズナイトは2枚目で切って、もう興味がなくなったので聴いていないのです。
どうなんでしょう。
あの正確無比の16分弾きが健在なのでしょうか。
スティル・アイム・サッドのリフなんて、どうしてあんなに長く正確に弾けるんだろうと感心していましたけど。
私にとってリッチーは1番好きなギタリストではないけれども、1番多くコピーしたギタリストではあります。
だからどうしても気になるし、曲を聴くとコピーした時代も一緒に思い出してしまいます。
結局、好きなんでしょうね。
今度、動画を見てみようと思います。