ギスカブログ

 読書しながらスモールライフ「ギスカジカ」のブログ

ランディ・ローズの思い出

ランディ・ローズの映画が上映されるそうです。


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懐かしいですね。

ランディが飛行機事故で亡くなったのが1982年、もう40年も前です。

この映画、小規模公開ですぐに見られなくなるでしょうから、無理してでも見に行きたいと思います。

ロックギター少年だった頃の気持ちに突き動かされているのでしょう。

1 オジー・オズボーン・バンド

ランディはオジーのバンドのギタリストでした。

そこで有名になったのです。

ジーブラック・サバス出身のボーカリスト

バンド名からわかるように、ホラー的な雰囲気が売りのバンドでした。

ソロになってもその雰囲気は引きずりますが、ランディはLA、アメリカ西海岸の雰囲気をもったギタリスト。

おどろおどろしい雰囲気は薄まりました。

それでも魔術とかを題材にした曲も作っていて、そこにはクラシック好きのランディの影響もあったと思います。


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この曲などは、それがよく表れています。

間奏のギターはとてもすばらしい。

ほんと一生懸命にコピーしました。

2 ランディのギター・プレイ

ランディのギターの特徴は、左手が強いこと。

トリルがとても速く、しかも音もかすれません。

対して、右手のピッキングは普通というか、もちろんプロレベルなんですが、特に際立っているというところはないです。

ソロ自体は、インプロヴァイズするタイプではなく、きちんと作曲するタイプのようです。

そのため、よく組み立てられていてコピーもしやすいのでした。

ライブでは、レコーディング通りには弾いていないようですが、おおまかな構成を変えるということはなかったようです。

タッピングも使いこなしていたため、ヨーロッパ風味のヴァン・ヘイレンといった感じも受けますが、エディほど自由奔放ではありません。

クラシックの要素を取り入れたと表現されることがありますが、それほどではありません。

基本、ボックスインのペンタトニック・スケールで、そこに少々のクラシック風フレーズが入るという感じです。

しかし、このスタイル、初期のオジーによく合っていました。

3 自分にとってのランディ

80年代初期のハードロック、ヘヴィメタルというのは、ニッチなロックでして、聴いている人はまだ少数でした。

チャート上位に顔を出すこともありません。

なので、ランディも生きている当時は、特に日本ではそんなに知られたギタリストではありませんでした。

このオジーのバンドも、バンドといいつつオジーのソロプロジェクトで、ランディもずっと一緒にやっていくという気持ちじゃなかったと思います。

大学に行ってクラシックギターを習いたいという発言もありましたし。

さて、悲劇的な事故で亡くなったこともあり、オジーのギタリストとしてランディはとても高く評価されています。

歴代ギタリストで人気投票をしたら、おそらく1位でしょう。

しかし、私は当時そこまでランディが好きではありませんでした。

ジーバンドならジェイクの方が好きでした。

ジェイクの方が、リズムも安定しているし、ギターが全体的にうまいし、何よりギターを弾いている姿がかっこよかったからです。

ランディはすごいギタリストですが、好みではなかったのです。

4 死後の名声を獲得

ハードロック・ヘヴィメタルがチャートで目立ってきたのは、皮肉にもランディの死後です。

ランディがかつて在籍したバンド、クワイエット・ライオットが副題に「ランディ・ローズに捧ぐ」というアルバムを発表し800万枚くらい売ったことがきっかけともいえます。

そこから、いわゆるLAメタルのムーブメントが起きたのでした。

クワイエット・ライオットの成功もあって、ランディに注目が集まるようになり、死後その評価が高まっていったのです。

残念ですが、クリエイターの世界ではよくあることではあります。

生きているうちに、もっと大きな成功をつかんだらとは思います。

5 最後に

それにしても40年前のギタリストのドキュメント映画が作られるってどういうことなのだろうと思いました。

夭折したミュージシャンは多くいて、同時代だけじゃなく後追い人気も獲得している人もたくさんいます。

ギタリストでいえば、私はスティーヴィー・レイ・ヴォーンの方が好みではあるのですが。

映画が作られるくらい世界中の支持されているのかなあ。

映画を見たい気持ちは強いのですが、少し不思議な感じはします。

ジーのバンド加入以前は、なぜか日本でしかアルバムが発売されなかったバンドに在籍し、そのためイギリスやアメリカでは実働2年半ぐらいのギタリストでした。

また当時の音楽シーンは第2次ブリティッシュ・インベイジョンの真っ最中で、ヘヴィメタルはダサい音楽の代名詞。

そんなギタリストが40年後に映画になる。

やっぱり不思議な感じです。

しかし、自分のあの頃の気持ちを思い出すために映画を見てきたいと思います。