ギスカブログ

 読書しながらスモールライフ「ギスカジカ」のブログ

投資へのいざない〜書評「お金は銀行に預けるな」

1 貯蓄から投資へ

2007年初版の本です。

この頃から、貯蓄から投資へという呼び掛けが行われていたのですね。

こういう呼び掛けが新しくないことは驚きです。

昔からこのような呼び掛けが多くあったのでしょう。

なぜ、呼び掛けてきたのでしょうか?

おそらくは、参加者が多くないとゲームにならないからでしょう。

つまりですね。

こういう市場は参加者が多くないと市場として成立しないのです。

そのこと自体はまちがいではありません。

そして、貯蓄から投資へという言葉自体に間違いも正解もありません。

ただの誘いかけです。

問題はその内容ですね。

どのような行動を勧めているかです。

2 預貯金の不利な点

日本人は貯蓄を好むと筆者はいいます。

そうでしょう。

悪いこととは思えません。

また、日本人だけとは思えません。

貯蓄は、安全志向の人にとって当たり前の行動です。

一方、投資はどうなるかわからないもの、情報戦です。

負けたくなければ参加しない。

それが普通の認識です。

投資は損をすることがある。

そして、初心者は損を引き受ける役回りになりがちである。

こう思われていたから、多くの人が参加しなかったのです。

実際、1980年代になるまで、株は堅気がするものではないというのが常識でした。

株屋というのは、背広を着たギャンブル屋と思われていたのです。

そして、貯金をすれば資産は着実に増えていました。

利子が3~5%ぐらいありましたからね。

株で一攫千金する必要はなかったのです。

しかし1999年以後、利子はほぼつかない状態です。

それでも日本はデフレだったので、現金を持っている方が資産防衛になっていました。

買ったものが価値が下がるのですから。

本書はそのデフレの時代に書かれたものです。

それでも、株式投資に比べれば預貯金は不利である。

このように述べています。

株式なら3~5%の収益が望めるが、預貯金はほぼ0%。

事実ですが、それでも株式投資は敷居が高い。

預貯金ほど何も考えずに購入できないからです。

ここをクリアにしなので、多くの人は動かなかったのでしょう。

3 投資信託という選択肢

本書では、預貯金の他に貯蓄型生命保険や住宅ローンも資産形成という点から同じ俎上に載せています。

そして、どれも株式などの投資に比べて不利であると述べています。

しかし、株を本格的に売り買いすることは勧めていません。

1日中、相場を見つめ売買を繰り返すトレーダーに勝つことなどできないからです。

そこで、比較的分散した投資になる投資信託を勧めています。

しかし、貯蓄型生命保険もそうなのですが、投資信託には手数料という問題があります。

利益があってもなくても保有したり売買したりすれば手数料がかかります。

というか、証券会社は手数料が収入の柱なので当然です。

投資信託に疑問の目を向けるには、こういう理由があったのです。

なので著者は、投資信託を選ぶ際に手数料を比較し、安価なものを選ぶことを勧めています。

そうなると、ノーロードという購入手数料のないものや、売買判断があまりいらないインデックスに連動するものが勧められることになります。

これは、投資を勧める現在の論者と同じ結論ですね。

現在では、全世界株やアメリカ株を勧める方が多いですが、その際に為替も関係することを本書は指摘しています。

また、実店舗の証券会社や銀行、郵便局ではなくネット証券を勧めているのも、現在の論者と同じです。

手数料が安いですからね。

現在の投資論者の原点は、この辺りにあるのでしょうか。

あるいは、論理的に考えれば同じ結論になるのかもしれませんね。

4 総評

具体的に勧めている投資商品はやや古いものの、論じている内容は現在でも十分通じるものでした。

筆者が本書を著そうとした理由に、まがいものの入門書が多いということをあげていました。

今となっては、資産倍増や「これを買え」的な投資推薦本はもう少なくなってきたように思います。

ネット上に多いようですが。

そういう意味では、筆者の主張が多くの人に広まってきたといえるでしょう。

本書は、貯蓄はだめというタイトルですが、これは読者を惹きつけるためのキャッチコピーでしょう。

実際は、現金など流動性の高い資産はある程度もっていないと急な対応ができません。

なので、本書もゼロにするというような極論はいっていないのです。

投資に対して消極的な日本人が振り向いてくれるようにしたのでしょう。

本書は、投資の考え方を知るにはよい本だと思います。

それに、短時間で読み切れるのも魅力ですね。

人を動かすには〜書評「南国港町おばちゃん信金」

1 NGOの支援

本書を人情味あふれる信用金庫繁盛記か何かと思って読み始めました。

実際はまったく違ってました。

これは、NGOによる発展途上国支援の記録です。

場所はインド南部。

ベンガル湾を臨むビシャカパトナムという街です。

そこで現地の人に信用金庫を営ませるというお話です。

実は金融について詳しくなろうと思って手に取った1冊でした。

金融知識はまったく増えませんでしたが、人と仕事をする、人を動かすという点から勉強になる本でした。

読んでよかった本です。

2 頼母子講信金

まずは、インド南部の経済状況の確認です。

初版2014年ですが、本書の事業が行われたのは2000年代です。

インドは経済発展が著しいですが、現在ほどではない時代の話ですね。

インドは国内に南北問題があります。

北が裕福で南が貧しい。

そういう関係です。

それで、日々の暮らしにもことかく貧乏な方が多い。

舞台となる街もそういうところです。

そこでは、インドならでは頼母子講がある。

10数人がお金を出し合って必要となった人に融資する。

そういう仕組みです。

ですが、相当いい加減で運営もあやしい。

そこで必要な人にほんとうに融資される仕組みを作る。

というか現地の人が作り上げるのを支援する。

そういうことを著者が始めたのです。

3 支援する側、される側

本書で何度も繰り返されるのが、支援する側と支援される側の区別です。

区別しようというのじゃありません。

これを上下関係でとらえるのをやめる、という文脈で語られるのです。

現地の貧しい人は、支援されることに慣れています。

どんな支援をしてくれるのか、という視点でNGOを見ます。

これでは、現地の発展はない。

NGOがいなくなれば元の木阿弥なわけです。

そこで、この区別をなくすというのが本書の主眼となっています。

具体的にどこからなくすの?

という話なのですが、これは意識の上からです。

おばちゃん信金を自分たちで健全運営させる。

これがNGOのゴールになります。

そこの奮闘記となるのですが、相当難しかったようですね。

倒産しないような運営に必要なこと、帳簿や会則の徹底等の必要感を持たせることが大事なのです。

つまり、自分たちが自主的に必要だと感じるようにしなければならない。

また、困ったら自分たちでなんとかしなければ、と思わせなければならない。

この辺りが難しかったようです。

自立するために自律する。

こういうことは、もう小学校からやっているんですが、身に付かない人には結局身に付かないものです。

それを身につけさせようというのだから、想像するだけでも大変です。

よくやっているなあと思いました。

4 総評

人を動かす。

こういうとカーネギーの本みたいですが、なかなか難しいことです。

上司になると考え始める人が多いと思いますが、部下から上司でも同じでしょう。

夫婦間でもそうだと思います。

要点は自主性

自分から動くようにしないと継続しません。

そのためには、そうすることの利点を相手の立場で考えさせることが大事です。

また、やってあげないという鋼の精神が必要です。

これは子育てでよく話されることです。

何でも先回りしてやって上げたのでは子どもは成長しない。

再チャレンジできるくらいの失敗はさせる方がよい。

こういう長い目で見ることが必要です。

効率だけを考えると、できる誰かがやった方がいいのですが、いいのはその一瞬だけ

長い目で見れば、ずっとその誰かがやり続けなければなりません。

現状が改善することはないのです。

こういうことを本書は繰り返し、おもしろく伝えてくれます。

難点を1ついえば、本書の主人公が著者になったり「おばちゃん」になったりするので読みにくいとところがあります。

ずっと「おばちゃん」視点で書くとよかったかもなあと思いました。

しかし、一人前のNGOになる。

そういう成長記という一面も本書にはあります。

兼ねることでこういう書体になったのかなあ。

そう思いました。

ともあれ、人を動かす、人を育てる

こういうことに関心のある方には、ぜひお薦めしたい1冊でした。

シャッド・テール・ワームが好き

1 ワームの種類

釣りの疑似餌でソフトルアーといえばワームです。

このワームには、様々な種類があります。

種類というか形状ですね。

どんな形のワームが好きかというのは、釣り人によっていろいろです。

釣り人が好きな釣り方によってわかれるという感じでしょうか。

今まで自分が使ってきたワームとその使い方について話します。

2 グラブ

日本のバス釣りで最初に流行ったワームです。

基本の使い方は、ジグヘッドについてただ巻き。

いわゆるスイミングです。

この使い方は、アピール力が大きいので魚の活性が高いときに有効です。

逆にいえば、魚の食い気がないときは釣れない。

そんな釣り方です。

正直、そんなに釣れる釣り方じゃありません。

なので、対象となる魚のハイ・シーズンじゃないと使いませんでした。

2 パドル・テール

探したら、こんな小さなテールのものしかありませんでした。

パドル・テールはこういう形ですが、一般的なものはもう少しこのしゃもじ形のテールが大きいです。

これは、普通にテキサス・リグでもいいのですが、ラバー・ジグのトレーラーにしていたことが多かったです。

テールを2つにわける切れ目を入れたりもしました。

ラバー・ジグはポークがいいんですけど、革なので乾燥してぱりぱりになると使えなくなります。

その点ワームは乾燥に強く使いやすい。

というわけで、単独で使うことは少なかったです。

なので、釣れたのはラバー・ジグがよかったのかパドル・テールがよかったのかはよくわかりません。

そういう使い方ばかりしていました。

3 ストレート

案外ストレート・ワームが少なくなってました。

ワームの基本形です。

とはいえ、わたしの使い方も偏っていました。

テキサス・リグとかサウス・キャロライナ・リグとかで使ったことはほとんどありません。

もっぱら、ツネキチ・リグかネコ・リグ。

つまり村上晴彦式の釣り方をするときに使います。

ネコ・リグは、ほんと釣れましたね。

こんな変な釣り方が、と最初思っていました。

しかし、根こそぎ釣るというネーミングは伊達じゃない。

大きいのから小さいのまで、まあ釣れました。

村上さんは天才だ。

心底、尊敬してました。

4 シャッド・テール

これがわたしが一番好きなワームです。

ジグヘッドでもテキサスでも、キャロでもノー・シンカーでもいい。

スピナー・ベイトやラバー・ジグのトレーラーでもいい。

上下運動でも左右運動でも釣れる。

万能ワームです。

テールはアピールが強そうですが、グラブ・テールよりもかなり弱いです。

また、邪道ですがシャッドが切れても釣れます。

というわけで、釣り方がいろいろ変えられるので、これさえあればというワームになっています。

苦手は、ツネキチとネコ・リグ。

つまりワーム自体がくねる動きはダメですが、あれはストレートの独擅場なので仕方ありません。

というわけで、このワームを使うことが非常に多いです。

5 ピン・テール

これは、メバル専用です。

メバルでジグヘッドのただ巻きをする時に使います。

その他では使いません。

メバルにはとても強いルアーです。

6 その他

ホッグ系のごちゃごちゃしたワームにはいい思い出がないので使っていません。

よい使い方を思いついたら使ってみたいと思います。

あとは、ゲーリーのヤマセンコーのような高比重ストレートかなあ。

釣れるルアーですが、沈めてほったらかし、上げて沈めてほったらかしという使い方が楽しくないので、よほど渋いときじゃないと使いません。

それにセンコー系はバス以外では使わないので、今は出番なしですね。

ほんとうは、村上晴彦さんのように使い方を開発していけば、どんな形状でも使いこなせるようになるのだと思います。

釣り人のアイデアしだいなんですよね。

今は、すっかり保守的になってシャッド・テールばかりですが、使い方をもっと工夫しなくちゃと思っています。

伝統文化と環境保護〜書評「インディアンの環境教育」

1 翻訳題名と本書の内容

(^_^)「本書の原題は、Look to the Mountain(山を見ろ)だよ」

(^o^)「それがなんで『インディアンの環境教育』になってるの」

(^_^)「副題がインディアン教育の生態学で、それに近いからかなあ。でも、環境保護かなんかの流行りにのって、売れそうなタイトルにしたんじゃない」

(^o^)「そうかあ。SDGsも叫ばれているから、興味をもたれやすいかもね」

(^_^)「まあ、本書は2009年初版だから、まだESD(持続可能な開発のための教育)か何かだったろうけど」

(^o^)「内容は教育関連なのかな」

(^_^)「教育にはもふれるけど、ネイティブ・アメリカンの自然崇拝の解説だね」

(^o^)「じゃあ、環境教育に興味あって読んだ人はがっかりするんじゃない」

(^_^)「そうだね。今風の環境保護とはあまり関係がないから。あきらめて文化人類学の教養をつけようと思うくらいがいいと思うよ」

(^_^)「それから、インディアンという用語はネイティブ・アメリカンと呼ぶ方が妥当だと思うけど、本書はインディアンを使っているので、わたしたちもここではそう呼ぶことにするよ」

2 自然信仰

(^o^)「インディアンの自然信仰って、どういうものなの?」

(^_^)「アミニズムだね。自然のすべてに神が宿るというあれ」

(^o^)「それだと自然保護にはつながらないんじゃないの」

(^_^)「そうだね。自然を管理しようという考えはないよ。敬して恩恵を受けるということかな」

(^o^)「地球温暖化とか生物多様性とは関係なくない?」

(^_^)「敬してふれないので、結果的には温暖化を防いだり絶滅危惧書の守ったりということにつながりそうではあるね」

(^o^)「もしかすると、インディアンには『環境』を教育するという意識はないんじゃないの」

(^_^)「当たり。これはインディアンが世界をどう理解しているのか。それを次世代にどう伝えているかという話だよ」

(^o^)「自然の中で暮らして、自然からの恩恵で生かされている社会にいたら、自然を畏怖したり崇拝したりするようになるよね」

(^_^)「そうだね。それを物語や神話のような形で次世代に伝えてきたんだ」

(^o^)「近代的な学校で教わるんではないよね」

(^_^)「基本的には、日常生活の中で教えてきたんだね」

3 高次の思考

(^o^)「自然崇拝の他に、インディアンの教育で特徴的なことは何?」

(^_^)「2つあるよ。1つは教えずに引き出すということ。もう1つは共同を大切にすることだよ」

(^o^)「教えずに引き出すってどういうこと」

(^_^)「インディアンは、答えを覚えさせるようなことはしないんだ。学ぶ者が自分で考えて気づく。こういうことを大事にしているんだよ」

(^o^)「今でいう自主的みたいな感じかな」

(^_^)「そうだね。答えを暗記しても意味がなさそうだし」

(^o^)「これって、気づかない者はずっと気づかないということもあるよね」

(^_^)「まあそうだね。でも、答えを教え込んでもわかるとは限らないから、インディアンの方法も効果はあると思うなあ」

(^o^)「共同を大事にするっていうのは、どんなこと?」

(^_^)「より高次の思考と位置づけられているみたい。自分や自分のコミュニティ、その人の環境を考慮して考えることなんだそうだ。こういう高次の思考をすることをインディアンは求めるんだそうだ」

(^o^)「つまり人々や自然を含めて考えるということかな」

(^_^)「そうだね。そうして人々や自然を全体として考えているのだろうね」

(^o^)「まさに環境の一部としての自分だ」

4 総評

(^o^)「このことはとても大事だけど、今はインディアンも近代的教育を受けているんでしょ。それとの摩擦はないのかな」

(^_^)「あるみたい。個々人のインディアンは西洋的な考え方をどう受け入れるかが難しいようだよ。しかし、インディアンの伝統的考えを捨てて西洋的考えに移るというのも何か違うと感じるようだよ」

(^o^)「自然と人間の関係そのものが、インディアンと西洋人ではちがっているのだから、それは当たり前だね」

(^_^)「インディアンが今後どのようになっていくのかも興味深いね。そして本書はインディアンの環境について考え方と伝え方を記録した貴重な書籍といえるだろうね。まあ、今現在教員をしている人にすぐに役立つという本ではないけどね」

個人で家電リサイクルをするには

1 家電リサイクル

テレビを処分することになりました。

特定家庭用機器再商品化法家電リサイクル法)は、一般家庭や事務所から排出されたエアコン、テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機などの特定家庭用機器廃棄物から、有用な部品や材料をリサイクルし、廃棄物を減量するとともに、資源の有効利用を推進するための法律です。」

という法律がありまして、この法律で定められた家庭用電気機器は、勝手に捨ててはいけません。

(環境を守るためには仕方ないかあ)という感じです。

対象となる家電は、この4つになります。

    • エアコン
    • テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)
    • 冷蔵庫・冷凍庫
    • 洗濯機・衣類乾燥機

今回、処分したいのはブラウン管のテレビです。

まずは、処分の仕方を調べました。

2 処分の仕方

処分の仕方には3つの方法があります。

1 買い換えをする業者に引き取ってもらう

家電を買い換える場合に、新しく購入する店に引き取ってもらうという方法です。

どこの電気店でも対応してくれます。

Amazonでも対応しています。

なので、買い換えの場合はお手軽といえるでしょう。

ただし、料金がかかります。

わたしが処分しようとしている32型テレビの場合は、5720円(Amazon)かかります。

けっこうな金額ですね。

2 自治体に相談する

購入した店がはっきりしない、買い換えはしないという場合は、自分の住む自治体に相談します。

さっそくHPを参考にしたのですが、家電販売店にご相談くださいとしかありませんでした。

どうやら、購入していなくとも引き取ってくれる販売店は多いようです。

まずは一安心。

しかし、これも先と同様に高額な費用がかかります。

3 家電リサイクル券を購入し処分業者に持ち込む

実際に行ったのはこれでした。

家電リサイクルには決められた法定費用がかかります。

これは法律で決まっていることなので仕方ありません。

費用は家電リサイクル券の購入という形で支払います。

そして、決められた指定引取場所に自分で持ち込みます。

そこで家電を引き渡して終わり。

こういう処理に仕方です。

これは法定費用しかかかりませんので、もっともリーズナブルです。

ただし運び込む手間と時間がかかります。

3 処分の実際

1 家電リサイクル券購入

これが家電リサイクル券です。

どこで買うかというと郵便局です。

驚き!

委託業務なのでしょうね。

さて郵便局では、このリサイクル券に家電の種類やメーカーなどの番号を調べて書き込みます。

番号を調べるには、郵便局にある冊子でもわかりますし、QRコードを読み込むことでスマホなどで調べることもできます。

費用は、家電の種類やメーカーによってちがいます。

わたしが処分するテレビはパナソニックです。

費用は税込み2420円でした。

しかし、例えばソニーで同じ大きさだとすると3700円かかります。

1000円以上ちがうのですね。

びっくりです。

家電リサイクル券の購入には手数料も必要です。

わたしは窓口でしたので313円かかりました。

ATMですると262円ですむようでした。

この辺りは、郵便局員さんも詳しくなかったのか教えてくれませんでした。

ちょっと残念。

合計2733円が家電リサイクルにかかった費用です。

2 指定引取所への持ち込み

指定引取所の場所や営業時間は、一般社団法人家電製品協会のHPで調べることができます。

www.rkc.aeha.or.jp

ここで調べた最寄りの引取場所に持ち込んで終了です。

引取所では手慣れたもので、係の方の誘導にしたがって手続きをすればおしまいでした。

新たな費用もありません。

それにしても、32型のブラウン管テレビは重い!

最新の壁掛けができるテレビとは雲泥の差です。

腰がやられそうでした。

4 最後に

環境のためとはいえ、処分費用が高額なことに驚きます。

法定費用と同じくらい運搬費用がすることにもびっくりでした。

今回はブラウン管ですし、故障していたこともありましたので処分となりましたが、売れるものであれば、リサイクルショップに持ち込むのもありかなあと思いました。

こういうことも、きちんと調べないと損するんだなあ。

つくづく情報は大事と感じました。

書評「ペンギン・ハイウェイ」ネタバレ

1 少年時代の憧憬

森見登美彦さんの小説です。

アニメ映画にもなりました。

第31回日本SF大賞も受賞しているとか。

とはいっても、SF的要素は少なめで、どっちかというと「すこしふしぎ」程度です。

お話の主軸は、小学4年生の主人公アオヤマの成長、というか大人への憧憬でしょう。

この主人公の独り語りで物語は進みます。

一般的には、この小学生、感情移入しにくいタイプではないでしょうか。

妙に理屈っぽく他人の情緒にうとい。

変わり者の優等生みたいな小学生です。

小学生らしい感情直行の行動はありません。

しかしながら、わたしは共感できました。

なぜなら、成績優等ではなかったものの、こんなタイプの子どもだったからです。

2 「お姉さん」とは

少年が憧れている存在。

それが近所の歯科衛生士のお姉さんです。

このお姉さんは、自覚がないものの不思議なことをする人で、少年に情緒的な成長を促す存在です。

ペンギン・ハイウェイ」は、このお姉さんががジュースの缶から生み出すペンギンについての不思議を解くというのが主筋なのです。

しかし、この主筋は読者にとってどうでもよい謎です。

解決への意欲をかきたてません。

おそらくは、大した謎でもなく解決されるか、解決されないまま放置されるかだろうなあ。

そんな印象を読書中から与える謎です。

身も蓋もないことをいえば、実際そうなりました。

要するに少年たちを突き動かす動機としての役割があるだけです。

主人公は、真面目にわからないことを研究する少年。

この少年の研究対象として必要であった。

そのくらいのものです。

読者としては、少年がお姉さんへの初恋を自覚し、どのように変容するのか、の方が気になるくらいです。

とはいえ、このお姉さんも舞台装置じみていて、内面は掘り下げられるわけではありません。

一人称小説の限界といえばそうなんでしょうが、そもそもそれ以上の役割を担わされていなかったという感じが強いですね。

3 大人になったのか?

謎は一応解決し、街には平常が戻り、ただしお姉さんはいなくなる。

こういう結末を迎えます。

そこで、少年は初恋を自覚し、またお姉さんに会うべく研究にいそしむという結末を迎えます。

それで、初恋のお姉さんへのこだわりが残るということになるのですが、何かの物語と似ていると感じました。

「秒速2センチメートル」です。

あのアニメの主人公も、大人になっても初恋の女性を忘れられずに年齢を重ねるという結末でした。

少年というものは、初恋にとらわれるという型ができているのでしょうか。

実際は、そんなことはないでしょう。

おそらくは、過ぎ去ったことへの美化がそうさせているに違いありません。

この小説もそんな感じです。

少年は大人になったのか?

初恋を自覚したという意味ではそうでしょう。

しかし、初恋にとらわれているという意味ではそうではありません。

そういう自分を相対化した時に、始めて大人になる。

そういうものではないかと思います。

4 総評

日本SF大賞がどの部分を評価したのかは、わかりませんでした。

SFというか、これはファンタジーです。

科学的なところはありません。

まあ、バロウズの火星シリーズをSFというのであれば、これもSFなのでしょうけれど。

少年が大人になるという意味では、お姉さんの内面を、つまりは等身大の大人を知るというところがあるとよかったと思います。

少し物足りない感じがしました。

森見さんの作品としては「夜は短し歩けよ乙女」の方がやっぱりいいと思います。

思春期に入る直前の思い出。

そういう忘れかけている時期の思い出に浸りたい人には合っているでしょう。

全体にやさしい感じの小説ですから、読後そういう雰囲気を包まれると思いますので。

株投資の第一歩〜書評「世界一やさしい株入門」

1 株の入門書

2018年に初版の株入門書です。

株は制度に左右されるところが大きいので、制度変更がちょくちょくある昨今、2018年といえば一昔といった感じです。

2018年は積立NISAが始まった年。

本書の帯に積立NISA完全対応のようなあおりがあります。

しかし、ほとんどふれられていません。

執筆時は、発表前でしょうからそうなりますね。

しかし、株売買の基本が説明されていることはまちがいありません。

多色刷りで、とても読みやすい本でした。

2 株の種類

株の種類といっても、いろいろあり過ぎてわかりません。

本書では、分類する観点が述べられています。

PBR(株価純資産倍率)や配当利回りROE株主資本利益率)。

大型株、中型株、小型株。

外需株、内需株

などなど、分類の仕方だらけです。

どの指標も、本書ではわかりやすく説明しています。

ですが、正直なんやねん??

というのが、株初心者のわたし。

結局、証券会社のサイトにある「スクリーニング機能」を使うと株がしぼりこめるというのが、一番実用的な知識でした。

「スクリーニング機能」というのは、数個のキー・ワードから株を絞り込むものです。

「国内」「中型」などなどの用語で絞り込んでいくようです。

ネットの検索みたいなものですね。

しかし、絞り込むといっても指標の意味がわかってないと、だからどうだになりそうです。

この辺りは、実際に売買してみないと実感としてわからないのでしょうね。

本書のフォローをしておくと、用語等の説明は簡潔明瞭でわかりやすかったです。

3 チャートと売買

ローソク足といわれるチャートの読み方について、基本の説明がありました。

株は買うタイミングよりも売るタイミングが難しいのだとか。

欲がからむので、そうなんだろうと思います。

しかし、この辺りははっきりいって初心者のわたしにはわかりませんでした。

いや、ローソク足の意味や、下がったり上がったりのグラフはさすがにわかるんですよ。

それが売りなのか買いなのかがわからない。

そういうことです。

しかし、そんなわたしにも救いの手が。

それは、株を短期保有するか長期保有するかという説明に転がってました。

チャートを読んでの売買は短期の売り買いなのです。

長期保有には、そんなに重要ではない。

なので、長期に上がる株や投資信託、または長期に配当を安定して出す高配当株。

こういうのを選んでいけばいい。

そうわかったのです。

チャートは読めた方がいいと思うので、長期保有しながら勉強すればいい。

そういう解決に至りました。

4 総評

貯蓄から投資へ。

とはいうものの、投資は自己責任ですので勉強がとても必要です。

入門書を読んだだけでそう感じました。

しかし、これからの世の中には、積極的に売り買いするかどうかは別にして、このような知識が必要だと思います。

まずは、低額から始めて勉強するのが1番ですね。

新型NISAが始まるころには、入門期間を終えるといいかなあ。