久しぶりの書評です。
今回は「バビロンでいちばんの大金持ち」。
投資本ではないのですが、マネー本といってよいのかなあという感じです。
このジャンルの本を読むことは少ないのですが、これは物語風なのでおもしろそうと思って読みました。
正直に言えば、楽天証券に口座を持っているとコボで無料公開されている投資本がいくつか読めるのです。
その中の1冊でした。
つまりは、ただだから読んだのです。
でも、おもしろかったなあ。
印象の残ったことをいくつか紹介します。
1 収入の10分の1を貯金せよ
まずはこの教えです。
とにもかくにもタネ銭がないと始まらない。
で、収入を全部使ってしまわず、10分の1を残しなさい。
しだいに財布がふくらんでいくのが分かるだろう。
とこういう教えです。
みなさん、これどう思いますか。
私はあまり実感がなかったですね。
というのも、私はブラックなところに勤めてしかも田舎で金を使うこともなくて、休日は疲労困憊で爆睡な20代を過ごしていましたので、お金は貯まりました。
いや、正確には使わなかったのかな。
しかも当時、下宿だったので。
なのでむだ遣いってどうなんでしょう。
意識的にしないか、よほど収入が少ないか、めちゃくちゃ家賃が高いかしないと給料全額使うなんて生活難しいと思いました。
もしかすると、ブラックなだけで恵まれていたのかもしれませんが。
まあ娯楽というか楽しみは皆無でしたけどね。
でも、貯金は大事です。
この教えなんですけど、おそらくこの動画の方が笑えて身に染みると思います。
最後に濱家さんの嫁さんの話がでてきます。
いいこと言ってますね。
2 貯えた金を働かせよ
これは難しい。
昭和から働き始めた私は定期貯金ぐらいしか考えてませんでした。
平成の中頃から、定期も普通もほぼ変わらず利子が付かなくなって、もうどうでもよくなって全部普通預金にほったらかしでした。
いや、株は知ってましたけど、バブル期直撃世代としては、住専やら拓殖やら山一やらの印象が強くて、買うに買えなかったというのがほんとです。
でも、アパート経営とかしてた人もいたんでしょうね。
確かに「金持ち父さん」も読んで、ポケットにお金を入れてくれるものを買う、というのは知ってたんですけど、それが何か分からなかったんですね。
今は投資信託とかが低手数料で買える時代なんだよなあ。
まあ、私もイデコはしてるんですけど。
こういうことが知恵といえば知恵なんだと思います。
感想から離れますが、イデコって他人の金みたいな感覚になりますね。
けっこう元本からの増減がプラスいったりマイナスいったりするのです。
でも、売ることはできない。
値段の上下を見てるだけ。
心配は最初はしてたんですが、だんだんどうせ何もできないからとああ上がってる下がってると人の金みたいな感覚になってます。
そのうち上がるさっていうなんかよく分からない心境になってますね。
おもしろいものです。
3 アルカドの話
この本のいちばんの大金持ちはアルカドという立志伝中の人です。
書記から商人になって大出世。
そんな人ですが、失敗もしてます。
結局、この人の教えは節制と信頼です。
人を見る眼をもつことが大切ということです。
でもこれ難しいですよね。
私も職場の人を眺めますに、信頼できる人ってほんといないですよ。
程度問題かもしれませんけど、今日も今日とてがっかりしましたし。
全面的じゃなくて、どの部分を信じるかなんでしょうけれどもね。
しかし、節制は自分自身でできることです。
これはやらないとなあ。
マネー本のノウハウもいいんですけど、成功した人の人柄が分かるのは読み物としておもしろいと思います。
こういうと負け惜しみと思われるかもしれませんが、大成功って再現性がないと思うのです。
運もあるし。
だから大成功の人の人生って参考にならないと思っています。
中成功とか小成功なら再現性があるような気がして、見習いたいです。
それでアルカドなんですけど、この教えが大成功っぽくない感じがして庶民的という感じです。
なのでまねしたいと思ってますが、もうすぐ定年の私には遅すぎたかな。
節制だけは参考にしていきたいと思います。