1 パートから起業へ
マイクロビジネスのハウツー本です。
類書と本書のちがいは、読者層をしぼっていること。
ずばり、パートで働く子育てママをターゲットにしています。
子育て中のママを忙しい。
時間がない中で、お金を稼がなくてはなりません。
ほんとうはパートをしたくないけれど、背に腹はかえられぬ。
板ばさみからストレスを抱えてしまう。
とはいえ、起業なんて普通の主婦のわたしには無理。
そう考えている人に向けての本です。
起業にたいして、勇気と希望を与えてくれます。
2 起業でやることは3つだけ
起業は難しいと思われがちですが、やることは次の3つです。
- 集客
- 商品づくり
- 営業
この3つです。
思ったよりも簡単!
著者はそういいます。
具体を見ていきましょう。
1 集客
チラシを配ったり、CMを流したり。
実店舗であれば、のぼりやカンバンを立てたりと。
集客のためにすることは、人手とお金がかかりそうなものばかりです。
しかし、時代はICTです。
著者はSNS、特にインスタグラムを勧めます。
まずは、この人から買いたいという共感を呼ぶ投稿をします。
それには、自分の人生を少し紹介することも必要だとか。
そうして、自分のファンを獲得します。
ファンが1000人集まれば十分。
そう著者は強調します。
そのために、無理のない等身大の発信を続けるよう促します。
次に、ブログを立ち上げます。
ブログはインスタグラムよりも、より深く知ろうという人が集まります。
ここで、深いファンを獲得するのです。
ブログは1000字ぐらいを目安にして、友達に話したら「ありがとう」と言ってもらえそうなことを書くようにします。
こうした作業を、主婦の仕事のすき間時間にこつこつと重ね、自宅に居ながら集客をしていくのです。
2 商品づくり
次は、売るものです。
どんなものを売るのがよいか。
誰かの役に立つもので、在庫がなるべく少ないものがよいと著者はいいます。
具体的には、このようなものがあげられていました。
- 子育て相談室
- ねんねトレーニング相談室
- ハンドメイド作家
- オンラインハンドメイド教室
- オンライン・メイクレッスン
- 生きにくさ相談室・カウンセリング
在庫を少なくというだけあって、情報商材が多いですね。
しかし、知りたいという人には何にも替えられないものでしょう。
値段については、あまり安くし過ぎると質が疑われてしまうとか。
適度にお得と感じる値段がよいとのことです。
3 営業
営業は売り込みをかけるとお客は逃げていくといいます。
基本のスタンスは、人助け。
相手によりそって、相手に役立つ商品を紹介していく。
こういう態度が大切だといいます。
また、お客の話を聞く姿勢も大切といいます。
そのためにLINE公式アカウントを問い合わせ先として用意するといいます。
そして、会話をするように問い合わせに答えるのだそうです。
ただし、本来の目的から離れて、むだ話にならないよう気をつけてくださいとのことでした。
3 成功する人、失敗する人
成功する人は「聞いた話を素直に受け入れる」、失敗する人は「人に学ぼうとしない」。
成功する人は「新しく知ったことを行動に移せる」、失敗する人は「やる前から諦める」。
成功する人は「相手のことを考えられる」、失敗する人は「いつも通りにSNSを投稿してしまう」。
このように著者は、成功する人と失敗する人がしがちな行動を挙げています。
お客のことを考えて、すぐに行動する人が成功に近いようです。
筆者なりの励ましなのでしょう。
4 総評
なるほど、コンサルティングで成功したのですね。
マイクロビジネスとして、SNSを活用し商品を売るということは、一つのスタイルとしてあると思います。
この起業の仕方のノウハウは、とても参考になりました。
さて、自分がする場合に問題となるのは魅力的商品でしょう。
どんな商品をつくるか?
筆者は、身近な子育てノウハウを商品化したということでしょうか。
ノウハウの商品化って、誰でもできるかなあ?
読後、そこが引っかかりました。
誰にでもコンサルタントになれる素質がある。
そういう人はいますけど、多くの人がほしがる個人の体験って何だろう?
少し考えてしまいました。
まあ、行動してみて結果から考えるといいのかもしれません。
筆者も行動を強く勧めていますし。