カセットテープを捨てました。
本の時も思い出があって難しかったのですが,こちらも同じような思いがあって難しかったです。
でも,何とかやり遂げました。
今回もキーワードは,データ化です。
1 カセットテープの思い出
カセットテープとの出会いは,小学校高学年でした。
父がラジカセを買ったのです。
スピーカーが一つだけだけど,録音用のマイクが付いているラジカセでした。
とてもかっこよかったです。
父は,ほとんど家にいなかったので,私が使うことが多くなりました。
購入のおまけだったと思いますが,映画音楽のテープがありました。
そのテープをあきるまで聴いていました。
中高生の頃は,ラジオから録音した曲や時折買ったミュージックテープを聴いていましたが,そんなに音楽に興味がなかったのでしょう。
10数本くらいしかテープを持っていませんでした。
カセットテープが棚からあふれんばかりに増殖したのは,大学生のころです。
当時は,レンタルレコードというお店がありました。
大学生になってレコードプレーヤーを奮発して購入した私は,気になったレコードを借りまくり,テープに録音しまくりました。
当時はミュージックビデオが流行り始めた頃で,影響を受けやすい私は洋楽ばかり録音していました。
英語はちっとも分からなかったけれど,録音したテープを携帯プレーヤーで家の中でも外でも聴いていました。
その頃の音楽は大好きで,今でもよく聴いています。
まあ,若いときの思い出といっしょに聴いているのだと思いますが。
社会人になってからは,カセットテープはあまり増えなくなりました。
これはCDを買うようになったからです。
自分にクルマをもつようになると,カーステレオでCDを鳴らすようになりました。
レコードと違い,CDをテープに録音することはしませんでした。
ですから,私のカセットテープは,ほぼ大学生のころの思い出なのです。
2 データ化開始
もう10数年前になると思います。
もっていたCDラジカセが壊れた時に,買い換えをしませんでした。
音楽そのものを聴くことが少なくなっていましたし,聴く場所もクルマの中ばかりになっていたからです。
それ以来,カセットテープを聴くことは,なくなっていました。
懐かしい曲もテープを再生せずに,新しくCDを買って聴くようになっていました。
まあ,中古CDを買うことが多かったのですけれど。
こうなってしまえば,棚のカセットテープはただの置物です。
捨てないまでも段ボールに入れて片付けてしまってもよかったのですが,ずっとすぐに取り出せる棚に,かなりの面積を占めながら,存在していました。
こういうものに感傷的になるのは,自分の悪いところだと思います。
しかし,スモールライフをめざすと決めた時,ついに捨てることにしました。といっても紙類同様,データ化をすることにしました。
データ化のためにカセットテープ変換プレーヤーを購入しました。
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いろいろな機器があったのですが,一番安いものに決めました。
昔持っていた携帯カセットプレーヤーと形は似ていますが,そこかしこに安物感が出ているものです。
しかし,性能は必要十分で,これのおかげで200本ぐらいあったテープをすべてデータにすることができました。
よかったです。
でも,紙のときと同じで,再生することはほとんどない状態です。
3 昔の音が伝えること
カセットテープの中には,音楽以外が録音されていたものもありました。
多くは仕事で録音した会議や講演の記録です。
データ化は,テープを再生しながら行うので必然として若いときの自分の声を聞くことになりました。
会議の発言を聞くと,こんなことを考えていたことやその時の雰囲気などが生き生きと思い出されました。
誰に聞かせるのでもないけれど恥ずかしいし,でも聞くことができてよかったと思えました。
この思いをしてから昔の曲を聴くと,この曲をよく聴いていたころを思い出そうとしていることがあります。
会議の音声を聞き返すなんてことは,たぶんもうしないと思うのですが,データ化したおかげで,気持ちをリフレッシュすることができました。
昔の音って,ちょっとしたタイムマシンですね。