よく眠れていますか?
私は加齢とともにぐっすり眠れることが減りました。
それでも、睡眠不足にならずにすんでいるので、健康なのでしょう。
今回は睡眠を題材にした本を読みました。
「よく眠るための科学が教える10の秘密」です。
印象に残ったことなど感想を話します。
全体、地味って感じの本でした。
寝ることが題材ですから、活動とか活発とかそういうのはないんですね。
まったくダイナミックじゃない。
著者はクイズを出したりして、読書を惹きつける工夫をしています。
私に関していえば、成功してない感じでした。
読んでて退屈でした。
それでも印象に残ったのは、こんなことです。
一つ目、睡眠を無駄と考えた人がいる。
しかも定期的に現れる。
人生の三分の一は睡眠です。
これを減らせば、もっといろんなことができる。
そう考えたのですね。
それで、数時間起きていて数十分寝るのを繰り返すとか、何日も寝ない記録に挑戦するとか、そういう人が現れるわけです。
結果はみんな不健康になりました。
予想どおりです。
ナポレオンもエジソンもいうほど起きてなかったようです。
唯一遺伝的に短時間睡眠ですむ人がいることを紹介していますが、著者も訓練でどうにかなるものではないとといってます。
そりゃそうでしょって感じですが。
ちなみにエジソンが実用的フィラメントを発明したのは、夜寝るのがもったいないと考えたからだそうです。
印象に残った二つ目は、夢遊病や夜驚症という病気がほんとにあったことです。
創作かと思ってました。
症例も残っていて実際にこういうことがあるんですね。
治療法もある程度確立しているようでしたから、安心しました。
睡眠時の変な症状の体験といえば、自分に思い当たるのは金縛りです。
22歳くらいの時、よくなりました。
しかし、これが何かは自分で分かっています。
最後に金縛りになった時にはっきり自覚したのですが、あれは夢でした。
金縛りが解けたっていうのは、目が覚めたってことでした。
まあ、すべての場合がそうとは言えませんが、私に関してはそうでした。
それで、それを知ってからは一度も金縛りになっていません。
そんなもんでした。
印象に残った三番目は、フロイトの夢判断の解説です。
著者ははっきりといわないのですが、かなり批判的です。
というか信じていない感じですね。
まあ、何でもかんでも性的なシンボルとして解釈する傾向にあるので、そう思われても仕方ない説ではあります。
とはいえ、フロイト流の治療に救われた人も確かにいるわけですから、そうむげにすることもないとは思いますが。
じゃああなたは信じているのかといわれれば、学説としてはノーですね。
一定の実用性は認めますけど。
全体を通して、眠れない人向けの眠る方法などを紹介している部分もあるので、そんなに悪い感じの本ではありませんでしたが、いかんせん私の琴線にはふれませんでした。
幸いなことに、睡眠で悩んでいないからかもしれません。
睡眠に悩みをもつ方には、参考になる本だと思います。