1 わかる説明
説明について,考えることが増えました。
自分が説明をすることも,説明を受けることも増えました。
どうしたらもっと分かるのだろう,どうしたらきちんと伝えられるのだろう。
こんなことを考えています。
今回はわかる説明について話します。
2 説明を受けたときの不満
説明が分からないと不満が生じます。
分かりたいのに分からない。
こういうことが不満の原因です。
では,どういう説明が不満を生むのでしょう。
主なものを3点あげます。
1 どこが要点が分からない
話始めにエピソードを話す方がいます。
これからする話に興味をもってもらうためでしょう。
興味を持っていただくことはよいことです。
しかし,おうおうにしてこれが長い。
そして,どこから本論なのか分からない。
つまり,話の構成・話の節目というものが分からない。
メモをとっていて,どこが一つ目の話なんだっけ?なんてことになります。
後から整理しようと思っても,順序よくとられていないメモなんて悪夢です。
読み返したくもなくなります。
そのときもストレス,後からもストレスになりがちです。
2 具体例がない,または具体例が特殊である
具体と抽象がセットになっている説明は分かりやすいです。
話す方もそのことはよく分かっているのでしょう。
例を挙げる方がとても多いです。
例を挙げることはとてもよいことです。
問題は,例の中身なんです。
話に興味を持ってもらうためなのだとは思いますが,一般化しかねる例を挙げる場合があります。
話は楽しく聞けます。
しかし,後でこれってそういう話なの?となります。
やっぱり典型的なものが分かりやすいです。
具体例がないのは問題外ですね。
3 話が順序よくない
最初の話に戻りますがとか後で詳しく話しますがなどが入った説明は,ほとんどが分かりにくいです。
話術が楽しくて,聞くこと自体を楽しむのならありでしょうけど,説明には向きません。
行きつ戻りつは聞き手に負担をかけます。
シンプル・イズ・ベスト。
一方通行の説明が分かりやすいのです。
また,順序はよいのですが時間順に話されるのもよくないですね。
冗長になちがちです。
聞き手の負担を減らすことはとても大切です。
3 説明をする時の心得
聞いた際の不満を基に自分が説明する時の心得を述べます。
1 大事なことから順序よく話す
最近は,結論から項立てて話す方が増えてきています。
伝えたいことを最初に話すことはとても大切です。
新聞の読み方と同じですね。
見出しでキー・ワードを伝える。
リードで概要を伝える。
本文で詳しく伝える。
だんだんと詳しくしていけばよいのです。
集中して聞くかそうでないかの判断もしやすくなるでしょう。
いくつ話すかも先に伝えて,構成を意識していただくのもいいと思います。
2 説明は抽象から具体へ
短く伝えたいことをまず話します。
それから具体例を挙げます。
きちんとどこがどこの具体かが分かるようにします。
こうすることで,理解が立体的になると思います。
例は端的なものがよいですね。
3 構成はサンドイッチで
最初に結論を話します。
次にそれぞれの結論について具体例を挙げた説明をします。
最後にまとめとしてもう一度結論を話します。
この構成が一番単純で明快だと思います。
4 短文の言い切りで
語尾があいまいだと理解もあやふやになります。
エッセイや感想を述べるならいいのですが,説明の語尾は明確さが必要です。
そして長くしない。
複文なども使わない。
短文の積み重ねがわかりやすさにつながります。
4 話し方
今回は内容について述べました。
話すスピードや身振り手振り,緩急などの話し方も分かりやすさに大きく関係します。
そのことはあえて省きました。
また機会があれば述べたいと思います。
以上,自分自身に対する心得でした。