今さらながらに、心理学の入門書というか概括書を読みました。
実践テクニックとあるところから、日常生活への応用を視野に入れてるようです。
何の学問でも、そんなに簡単に日常生活に応用が効いたりしないものなのですが。
この辺りは、読者をつかむためのキャッチコピーかもしれません。
とはいえ、こういう概括書を読んで新たは発見をすることもあるのは事実です。
いくつかの項目でおもしろいものがあったので紹介します。
1 フット・イン・ザ・ドア
フット・イン・ザ・ドアは、交渉術でした。
ドアの中の足ってよく分からなかったのですが、相手の心に入るということかもしれません。
内容は、小さな要求から始めて、次第に大きな要求を突きつけていき、最後に目的の要求をのませるというものです。
そんなにうまくいくものなのかな。
と思いましたが、基本的な交渉術の一つであるそうです。
話術も必要な気がします。
心理学的には、最初の0が1になったことで、親近感が持てたのかなと思います。
最初が大事なんですね。
試供品とかメルマガ登録とか、1か月無料とかもその応用だそうです。
こう聞くと、身近なテクニックと分かります。
2 けなして褒める
褒めて褒める、褒めてけなす、けなして褒める、けなしてけなす。
どれが一番効果があるか調べた研究があるそうです。
けなしてけなすは論外のような気もしますが、研究ともなればすべての組み合わせを調べなくてはならないのでしょう。
その結果一番効果があったのだ、けなして褒める、だったそうです。
最初嫌なやつだったけど、後からよさが身にしみた。
なんか恋愛ものにありそうな展開ですが、ギャップが効くのかもしれませんね。
となると、褒めてからけなすと逆方向に大きな力が働くような気もします。
案外やりそうなので気を付けます。
でも、最初けなすのって初対面だったら相当の覚悟がいるように思いますけどね。
3 ドア・イン・ザ・フェイス
大きな要求を断った後にほんとの要求をつきつけて要求を通す方法だそうです。
最初の要求を断っているという罪悪感につけいる方法だとか。
こういう道徳的な良心に使う方法って、ほんと気分悪いですね。
しかし、この方法が功を奏するのも分かる気がします。
特に、要求する側が困った感じを出すと、つい助けたくなってしまいます。
ドライにダメはダメ、という姿勢が必要なんですね。
案外、高価な商品の後に、売りたい商品を出すとか、大き過ぎる要求を出して自分が引いて見せるとか、けっこう現実世界で使われているように思います。
4 ファミリア・ストレンジャー
顔だけ知っている近所の人。
そんな感じの人をファミリア・ストレンジャーと呼ぶのだそうです。
それがどうした、という感じですが、こういう人を多く知っていると、いざ困った時に助けてくれる人がたくさんいることになるんだそうです。
別に親しいわけでもないけれど、近所の人で悪い人でもない。
だから少々困っていたら助けてあげよう。
そういう気持ちになるのだとか。
ご近所に会釈やあいさつするのも悪くないかもしれませんね。
概括書を読んだら、自分が知らないことがけっこうありました。
こういう本は初学者向けに分かりやすく書いているので、取っつきやすいのも長所だと思います。
見かけたら手に取っていこうと思いました。