1 小学生向けのお金の哲学
投資家の村上世彰さんの著書です。
![いま君に伝えたいお金の話 [ 村上世彰 ] いま君に伝えたいお金の話 [ 村上世彰 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/3597/9784344033597.jpg?_ex=128x128)
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小学生に向けた本でした。
村上さんは、いくつかの学校で子ども向けに講演をしているらしいのです。
本書はそれをまとめたものです。
子ども向けとはいえ、お金に関わる本質的な話になっていました。
学んだこと3つにを述べます。
- お金とは
- お金を手にするには
- お金を貯める・増やす
2 お金とは
村上さんはお金は道具と言い切ります。
しかも、生きていくために必要な道具といいます。
お金を汚いものと考える人はまだ多いけれども、それはまちがいとのこと。
お金そのものにきれいも汚いもありません。
お金に色をつけるのは使う人間です。
要は、使い方です。
正当なことに使えばよいのです。
また、村上さんは子供の頃、値段を調べることが好きだったそうです。
同じものが店によって時期によって変わってくる。
去年のサンマより今年のサンマが高い。
しかも、今年の方がおいしくない。
こういうことに気づいた時、値段と価値はちがうことがわかったそうです。
高くとも自分に必要のないものがある。
値段にだまされてはいけない。
価値を見極めることが大切と感じたのだそうです。
3 お金を手にする
働くことでお金を手にすることができます。
とすれば、次はどんな働き方をするか?という問題になります。
まずは、自分の好きなことを仕事にすることです。
かなえられれば最高ですが、全員そうなるとは限りません。
では、どうするか。
好きなことをするために仕事をするというのが次善といいます。
したいこと、好きなことのためにお金を得る。
それも立派な働き方です。
どちらの働き方にしても、その好きなことが人のためになるということが大事と村上さんは話します。
4 お金を貯める・増やす
村上さんは貯金が好きな少年だったそうです。
お金を稼ぐことができたら、7割を生活費、2割を貯金、1割を趣味に使うといいと話します。
最初は貯める。
貯金なんですね。
しかし、村上さんは今の日本では貯金ではお金が貯まらないといいます。
そう銀行預金利子のとんでもない低さですね。
0.001%では、ほとんど利子はつきません。
そして物価上昇。
デフレの時は、それでも現金が強かったのです。
相対的に多くのものが買えましたから。
しかし物価高では立場が逆転。
そこで村上さんは投資を勧めます。
小学生向けですから具体の話はしませんが、期待値1を超えるものに、ということは話していました。
そして、最後に村上さんはお金という道具が凶器になる場合を話します。
借金です。
借金は必ず返さなければなりません。
借りるのは簡単ですが、返すのはたいへん。
教育ローンを例にしながら厳しい話をします。
連帯保証人の説明もしました。
小学生には厳しい内容です。
しかし、こういうことをきっちりと学ぶことは大事でしょう。
お金で人生が狂うのは、多くの場合借金だからです。
5 総評
子ども向けなので、よりお金の本質的なことを語っているように思いました。
一方、小学生向けなので生々しい話はありません。
しかし、それでいいと思います。
お金という、人生の多くの場面で重要な役割を果たすものに、もっとしっかりと向き合うべきなのです。
小さいころから、お金について考える・学ぶ。
そういうことは、ぜひとも必要なことです。
自分に小学生の子どもはいませんが、いたらこの本を読ませたいと思います。
そのくらい大切なことが書いてある本です。