今回紹介するマネー本の著者は、吉本の芸人さんです。
ただし、元国税庁職員なんだとか。
異色の経歴ですね。
この経歴から、お金持ちと貧乏人の両方を見てきたといいます。
普通に生きていたら、両方どころか片方にも会わないでしょう。
インパクトのあるおもしろい本でした。
1 貧乏人は自分を知らない
一番そうだろうなあと知らないながらも共感したのはこれでした。
つまりどのくらいお金を使ったかを知らない。
こういうことだそうです。
ほんとうは、どのくらいお金を持っているかも知らないのでしょうが、それは財布を見て確かめるのでしょうね。
それで、お金がないお金がないという。
わかります。
お金ないという人に何に使ったのと聞くと、だいたいあいまいな返事です。
若い頃ははずかしいのだろうと思っていたのですが、おそらくそうではないことに最近気づきました。
知らないんですね。
というか、気にしていないので記憶にとどめていない。
こうだったのでした。
だから、改善のしようがないんですね。
何を改善すればいいのかわからないから。
日々のコンビニに買い物も、塵も積もればですね。
私もしていたことがあって、確かにお金はすぐなくなっていました。
まあ、小さなストレス解消になっていたので、こういうことをする気持ちもわからないでもないのですが。
2 いらないものを買う
ほしいかではなく、必要かで判断する。
筆者はそう言い切りました。
すばらしい。
確かにその通りです。
ほしいからといらないものを買うということは、誰にでもあることなんじゃないかと思います。
かくいう私も、釣り具に関してはいろいろ買ってしまいました。
そして、後で思うのですよ。
実際の釣り場では、1本の竿しか持たないって。
特に、同じ長さで同じ硬さの竿があったりすると、むだなんですよね。
筆者もこんな言い訳を聞いたといいます。
後から売ればいい。
メルカリでもなんでも使えるからと。
そして、筆者はいいます。
そういう人は購入価格より高く売った例を知らないと。
損しているわけです。
これはまったくの正論で、自分の心にぐさぐさきました。
そうなんですよ。
負債をため込んでいるんですよ。
部屋の場所もとるし。
なので、結論はこうです。
要らないものは、買わない。
昔、なんとなくアマゾンを見ていてほしくなってポチるということをしていました。
完全に、商業ベースにのせられていますね。
必要なければ、アマゾンも楽天も見なけりゃいいのです。
自戒も含めて、意志を強く持ちましょう。
3 こつこつ貯める
生活用のA口座、貯蓄用のB口座を持つことを勧めています。
賛成ですね。
私もそうしています。
入金だけで、一切手をつけない口座。
理想としては、そういう口座を持つことがいいと思います。
筆者はそれを証券口座にしていたといっていました。
ようするに、解約したりする手間をかける口座をもつということでしょう。
後は意志の問題だと思いますが、こういうことをすることはいいと思います。
積立NISAやイデコで自動的に積み立てるのもいいと思います。
私が若い頃は財形貯蓄がその役割を担っていましたが、今の利率では財形に魅力はありません。
まあ積立NISAかな。
いざとなったら解約できるし。
ここは個人で工夫するところだと思います。
4 金持ちの実態
金持ちは金払いがよい。
というわけではなさそうです。
理由あるお金はすっと出す。
むだなお金は使わない。
そういうものだと筆者はいいます。
でも、理解できますね。
ニコニコしてけんかしないのも、長い目で見てトラブルを防ぐから。
そういう面は確かにあるのでしょう。
お金が貯まる生き方、というかライフスタイルはありそうですね。
ほんとの実態は、わからないけれど。
5 総評
反面教師から教わる。
そういうタイプの本でした。
しかし、そういう教わり方の方が身に染みるというのは確かなようです。
私の身にも、十分染みましたので。
むだのないシンプルな生活を目指す。
こういう生き方が、楽でストレスがないんだと改めて思いました。
短時間で読み切れますし、それでいて中身もある本です。
むだをなくしたいと思っている方にお勧めします。