何ともストレートな題名の本を読みました。
「『めんどくさい』の取り扱い方法」というタイトルです。
私はどちらかといえば,自分が「めんどくさい人」と分類されないかと心配なタイプです。
なので,そういう取り扱いをされないために気を付けよう,という気持ちで読みました。
特に印象に残ったことを述べます。
総じて印象に残ったことは,この本の著者は,人間をそんなに悪いものと思っていないということです。
「めんどくさい」という語感から,どうやって避けるかということが中心となり,ほんとこういう人ってめんどくさいですね,関わりたくないですね,という論調かと思ったのです。
そうでもありませんでした。
こういう人は,こうだからこう対応しましょうという感じで,総じて「めんどくさい」人に理解があるのです。
性善説というほどではありませんが,好意的に見ていることが多いので,読んでいて好感が持てました。
まあでも,めんどくさいことはめんどくさいので一つ一つ対応策が書いてあります。
これが端的で分かり易くていいですね。
例えば,「忙しいのにえんえんとムダ話をしてくる人」には,「話が途切れる瞬間をつくり,すかさずその場を離れましょう」です。
上手にできるかどうかは分かりませんが,確かにこういう対策が有効な気がします。
さて,自分自身が気を付けなければいけないと感じたところはこんなところです。
「いつも機嫌が悪く,威圧的な上司」
若干部下もいますので,こうならないように気を付けています。
これに対する対策はこうです。
「尊敬していなくても尊敬しているふりをする。その方があなたのストレスを減らします」
なるほど,やたら褒められだしたら,疎まれているんだなと感じた方がよさそうです。
もう一つあげるとこんなのも気になりました。
「口を開けば不平不満ばかりを言う人」
やっぱり仕事なので,ぐちっぽくなるのです。
自分でも直そうとしているのですが,つい口からこぼれてしまいます。
それに対する対策はこうです。
「不満ばかり言う人と一緒にいると伝染します。
グチを言い始めたら,まったく違う話題に変えてしまいましょう」
なるほど,相手が話題を変え始めたら,聞きたくない話をしているんだなと自覚します。
著者は心理学を修めた人なので,根拠がないということはないと思います。
全部の対策がうまくいくとは限りませんし,うまくできる人うまくできない人がいるとは思いますが,こういうことを知っておくことはいいと思いました。
純粋に読み物としても楽しかったです。