不安は,誰にでもある感情です。
私も,悪いことを考えないようにしていますが,不安な気持ちになることはよくあります。
今回は不安にとらわれた場合にどうするかをテーマとした本を読みました。
題名は「『すぐ不安になってしまう』が一瞬で消える方法」です。
何という分かりやすい題名でしょう。
読んだ感想を述べていきます。
この本は,不安や心配になりやすい人を対象としていました。
不安を取り除くには,事前に十分準備をすればよい。
そう考える方は多いでしょう。
私も,初めて行く場所,初めて行う仕事をする時は,準備をするようにしています。
しかし,不安を感じやすい人にこの対策は役に立たないのだそうです。
なぜか。
不安を感じやすい人は,計画を立てれば立てるほど不安になるからだそうです。
あれも不安,これも不安とこれから行うことをが具体化されればされるほど,不安の種が出てくるのだとか。
不安なことへの対策は大切なのですが,これでは不安が消えません。
もっと根本的な対策が必要なのです。
不安を感じる根本はどこにあるのか。
それは外部にあるのではありません。
不安の原因は自分にあるのです。
自分の心が不安を作り続けているのです。
不安を感じる人は,相手が自分のことをどう思ったかに自信がありません。
相手が不快に思ったのではないかと考えがちです。
そうではないことをあれこれ考えます。
相手に不快じゃなかったかを確かめることもあります。
それでも不安は解決しません。
相手が礼儀や体面を考慮して,真実を言わなかったと考えるのです。
結局,本当のところ相手を信頼していないのです。
つまり,相手が不安を作っているのではなく,自分の心が作っているのです。
これに対する筆者の対策は,人の気持ちを考えすぎない,というものでした。
そりゃそうだろ,と思いますが,このような説明をします。
人の気持ちはコントロールできない。
考えすぎても対策はできない。
コントロールできるのは,自分の心である。
自分の心をコントロールするようにすればよい。
このように訴えます。
確かに自分でどうにかできるのは自分の心です。
不安で萎縮して,できるはずのことができない。
普段はしないような失敗をしてしまう。
こういうことにならないためには,自分の心のコントロールが必要でしょう。
しかし,問題は方法です。
どうやって,コントロールすればよいのか。
筆者は,ここで暗示という提案をします。
暗示の力はすごいといいます。
自分で大丈夫と思える言葉を選び,それを繰り返し唱えるといいます。
確かに言葉の力を強いです。
しかも,自分で自分に語り掛けるのですから,誰かにコントロールされているわけでもありません。
そういう言葉を自分で見つけるようにすることが大切とのことでした。
言葉によって,思考をシフトチェンジする。
そうやって,不安を断ち切るのだそうです。
ただし,言葉選びは慎重に行うべきとのこと。
言葉の力は強いので,思わぬマイナスの効果を及ぼすこともあります。
自分によく効き,新たな不安を呼ばないような言葉。
そういうものを探すことが大事とのことでした。
筆者は,生きることは自分の喜びだといいます。
不安から逃れ,楽しく日々を過ごす。
そういう生き方をしてほしいといいます。
確かに,このような方法で不安を感じなくなればいいと思います。
しかし,暗示という方法については,もっとよく知らなければいけないような気がします。
プラスにもマイナスにも働く方法だと思うからです。
「包丁」は有用ですが,慎重に扱うべき道具です。
道具を適切に扱うには,知識が必要。
そう思いました。
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