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【書評】酒井富士子「投資家バーの常連客から聞いた投資の成功術」

1 本書の概要

成功している投資家7人のインタビュー集です。

バーでお酒をいただきながらお話を伺うという形式で、吹き出し会話のやりとりみたいですから、とても読みやすかったですね。

7人はこんな顔ぶれです。

Kojiさん、個室トイレで3分トレード。

なべさん、高配当バリュー株の長期投資。

マサニーさん、節約アンドスタートアップ投資。

お菊さん、オプション投資。

サマンコーさん、個人アクティビスト(物言う投資家)。

ナスダッ子さん、米国ハイテク株投資。

匿名さん、宝くじ12億円当選からの投資家。

なかなかバラエティ豊かなメンバーです。

2 はたして成功術とは?

成功術、それは庶民の夢です。

成功した人をマネして、何とか自分もお金持ちになりたい。

そう思わない人はいないでしょう。

本書を手に取る人もそうだと思います。

そこで大事になるのは成功術。

この方々が成功した方法はどんなものか。

自分にもマネができるのか。

そこが大事です。

読んだ結論ですが、無理!

再現性はかなり低いというのが、わたしの終着点。

個人の資質によるところと、当時の時代背景によるところが大きいです。

参考にならないということはないです。

いろいろな投資の手法を知ることができるし、多くの投資家が企業分析を丁寧にしていることもわかりました。

投資家としての最低限やならきゃいけないことが伝わってきます。

その上でです。

同じ手法を取って、同じような金持ちになれるかというと、まったく保証はないです。

狙い玉と打つ方向を決めてバッターボックスに入るまではできそうです。

しかし、ヒットを打てるかは分からない。

そんな感じでした。

術、技術というものは、いつでもどこでも再現ものです。

少なくともそう期待できるもの。

この方々の方法は、そういうレベルの術になってはないかなあ。

3 唯一再現できそうなもの

その中で唯一再現できそうなものがありました。

富豪ニートのマサニーさんの方法です。

じゃあ、富豪になれるんじゃないの?

そう期待されるかもしれません。

そうじゃないんですよ。

残念。

再現できるのは、種銭の作り方なんです。

マサニーさんの種銭の作り方は、節約。

とにかく節約して投資信託を購入する。

購入する力を入金力といってますが、これを高めるのだと。

スマホは格安を、コンビニは利用不可、娯楽は公立図書館、自家用車はなし

とまあこんな具合で節約をしてとにかく証券口座に入金する。

まあつまりは、手数料格安のインデックスファンドを買うということですが。

こういう方法なら、誰でも資産1億円に到達できのだと。

マサニーさんは、そこからスタートアップ投資で大爆発したんですが、これは「人生どうとでもなれ」状態だからできたことだし、ほぼ成功しないといってます。

人に勧める方法に節度を持っているところが好印象でした。

小さな(1億円は小さくないと思いますが、本書だと平均がおかしいので)成功を納める方法はあるということでした。

4 総評

★★★☆☆

3つかな。

企画も内容もおもしろいし、対話形式の文章も読みやすい。

実在する人の話というところもいいです。

ただ、再現性は低いので、成功者の話を知りたい人向けって感じです。

読みものとして好印象、実用書としては…。

という感じです。

株式投資に興味を持った人が、1冊目に読む本ではないですね。

ある程度株式投資を知った人が読むとおもしろい。

そういう本だと思います。

投資の視野を広げるにはとてもいいと思いました。