1 本作の概要
話題の映画「8番出口」を見ました。
exit8-movie.toho.co.jpホラーゲームを映画化した作品。
一言でいうとおもしろかった〜!
すごくコンパクトな映画で、ストーリーも単純なんですが、引き込まれてあきるところがありません。
売れてるのもわかります。
これ、ホントいい映画ですよ。
2 本作の設定
簡単にいうと、脱出ゲームです。
地下鉄の連絡通路から脱出するというのが本作のゴール。
そして、脱出にあたって決められたルールがこちら。
1 異変の見逃さないこと
2 異変を見つけたら、引き返すこと
3 異変が見つからなかったら、引き返さないこと
4 8番出口から外に出ること
異変というのは、要するに普段から変わったこと。
何かが変わっていたら引き返す。
変わってなかったら進む。
それを連続8回正解して、出口に進むことができる。
という「間違い探し」ゲームですね。
元々のゲームがこういうルールでして、物語があるわけではありません。
これが映画になるのか?
というのが素直な感性なのですが、ちゃんと物語していました。
いやあ、脚本家さん監督さんの発想がすばらしい。
そして、元のゲームもすばらしい。
脱帽です。
3 ストーリー
もう盛大にネタバレしていきますので、遠慮したいかたは閉じてください。
主人公は派遣社員の男。
別れそうな彼女から妊娠したという連絡があります。
出社途中の男は超動揺。
病院に行くと言って、地下通路を進みます。
しかし、そこは進んでも進んでも元に戻る迷路。
ルールを知って、なんとかここから脱出を試みます。
その間、妊娠に関わる異変が現れたりして精神が揺さぶられ続けます。
何回目かの挑戦の際、幼い男の子と出会います。
この子は異変ではなく自分の同じく迷路に閉じ込められた存在。
協力して、脱出を目指すのでした。
ここでちょっと時間はさかのぼり、主人公に出会う前の男の子が様子が語られます。
男の子は、NPCの通行人「歩くおじさん」と脱出を試みていたのでした。
「歩くおじさん」心優しいとてもいい人。
しかし、脱出には失敗します。
そして迷路に取り込まれ、「歩くおじさん」となってしまうのでした。
さて、主人公と男の子は信頼を高め協力しながら迷路に立ち向かいます。
変なクリーチャーが出たり、津波が襲ってきたりとなかなかハードな異変が現れますが、なんとかそれらを乗り越えて、二人はそれぞれ脱出します。
そして、主人公は恋人の下に向かうのでした。
とまあ、こんなストーリーです。
4 演技力

この映画、出演者の演技力が高い。
まず主人公の二宮和也さんですが、パニック系人物の演技がすごい。
しかも内面の力強さも感じますし。
少ないセリフで内面を強烈に伝えて来ます。
次に「歩くおじさん」です。
主人公パートでは、NPCで役割を果たしているだけなんですが、自分が迷い込んだ人になった場面での熱い演技は最高。
人柄のよさが演技の端々ににじみ出ています。
どんな人物なのかという背景は語られないのですが、その人物像は具体化されていて視聴者に強く伝わってきました。
わたしはまったく知らない役者さん(河内大和さんといいます)だったのですが、実力者であることはよくわかりました。
最後に、男の子。
この子しゃべらない演技を続けているのですが、その演技が秀逸。
幼い子にもこんな演技ができるんですね。
しゃべるようになってからの演技もよし。
おじさんや主人公を際立たせるよい役割を果たしていました。
主な出演者は後2人なんですが、まあそこはいいです。
この3人によって1時間30数分の映画を濃密に成立させています。
5 総評
★★★★★
傑作ですね。
場面のほとんどは地下通路。
登場人物はごく少数。
恋愛要素はほぼなし(妊娠云々は主人公にプレッシャー与える要素です)。
脱出のための謎解きはすれど、ミステリーもののような探索と解決はなし。
そんな映画なのに、ずっと画面に集中していられる。
そして、怖くないホラー映画として成立している。
ほんとにすばらしい。
ただ、何回も見る映画ではなく、1度きりの視聴に向いているようには思います。
ハリウッドみたいに豪華映像を盛らなくても、すごい映画は作れる。
映画の可能性って広いなあ。
視聴後、なぜか元気がでました。