1 本書の概要
初心者向け投資本です。
著者は桶井道(おけいどん)さん、はてなブログをしています。
はてなブログのおすすめか何かで知ったのだと思いますが、初心者に分かりやすく米国ETF投資を薦めていまして、それで時々、ブログを読んだりしていました。
最初、キリンさんか何かのアイコンを使っていたかように思いますが、2冊めかな、著書を出版した際に、イケメンイラストに変わってます。
普通の人向けの投資本ということで、どういう切り口で解説をするのか興味があり、読んでみた次第です。
2 基本そのもの
長期・分散・積立。
これが庶民の投資の基本です。
長期で複利を味方にする。
分散でリスクを避ける。
継続して積立をする。
このことによって、退職時には、老後に不安のない資産を作る。
多くの投資本が薦めている方法です。
桶井さんもこれを薦めています。
新しさは何もありません。
分散も多くの株を購入するのは難しいから、優良な投資信託の購入を薦めるというもの。
オルカンやSP500系ですね。
普通です。
まあ、当たり前以外を薦めて、ドッカンになるのも妙なことですから、それに自身が資産を作ったのは、米国ETF投資らしいので、王道になるのも仕方ないかなと思います。
投資初心者本の王道で、何も他書との違いがない。
それでいいかなと思いつつ、物足りなさを感じたのも事実でした。
3 著者の人生
普通のサラリーマンだったそうで、売上上位を獲得したこともあるとのこと。
謙遜していますが優秀な方だったのでしょう。
Fireを目指していたらしく、母親の病気療養や父親の介護もあって退職したとのこと。
基本的には、投資で生計を立てているそうです。
この辺りを投資本にしては珍しく長く記述しています。
投資技術の本は、属人性を排した情報が求められていますので、あまり必要のない部分ではあります。
しかし、普通の人を投資に誘うという趣旨を考慮すれば必要だったのでしょう。
まあ、著者はxなどで介護体験を発信していますから、それほどの意図はなかったかもしれません。
投資を始めるのに、そんなに大きな動機は必要ないと思いますが、人生の選択としてきっかけは必要なのかもしれませんね。
ちなみに私個人の場合でいうと、最もダメな投資の始め方であるとされる銀行員にイデコを薦められたからというものです。
しかもイデコで定期預金を始めたという最も効果のない方法でした。
恥ずかしい。
さて、私が筆者について知ったのは2冊めの著書を出版した辺りでして、そのころは米国のETFを薦めていたと思います。
書店で手にとって見たのですが、まあちょっと難しそうだったので買うまでには至りませんでした。
本書でも米国の個別株ではない投資を薦めていますから、大筋の主張は変わっていないようです。
ただ、2冊めよりは本書の方が圧倒的に読みやすかったです。
個別のETFの情報などを載せてないからかもしれません。
後、著者は日本や米国の個別株にも投資をしているようです。
その辺りは、これから入門する「普通の人」にはまだ早いって感じなのでしょう。
4 総評
★★★☆☆
私もずいぶん投資本を読むようになりましたので、投資本の種類が分かるようになってきました。
最近、ユーチューブで「がまぐち」さんの動画を見たのですが、おもしろいところがありました。
がまぐちさんは、Fireを目指す節約系ユーチューバーなのですが、出版社から本をださないかという誘いが複数あり、断っているというお話でした。
理由は、凡百の内容になるから、だそうです。
それを当てはめると、本書の投資情報に新しさはなく、なるほどこういうことかと感じた次第です。
そういう点からいうと、著者の人生が書いてあったり、著者が実際に投資をした経験を書いたりしていることは、本書の美点なのかもしれません。
ただねえ、タイトルにもあるように「普通の人」に薦める本として考えると、山崎・水瀬さんの「ほったらかし投資術」の方がいいように思うのですね。
何度も改定されてアップデートされていると同時に、内容も洗練されていますので。
そういう意味で3つです。
入門書の1冊としては、本書はいいと思いますけど。
