1 オジー・オズボーンさん
7月22日にオジー・オズボーンさんがお亡くなりになったそうです。
残念です。
HR、HM界隈では有名なヴォーカリストで、おそらく知らない人はいないと思います。
80年代初期までは、知る人ぞ知るというミュージシャンでした。
ビル・ボードのトップ100などに名前が載り始めたのは80年代中盤以降、いわゆるLAメタルが流行した頃からです。
わたしが知ったのもその頃でした。
おどろおどろしいイメージとキャッチャーな楽曲。
それがオジー・オズボーンさんでした。
2 バンドからソロ
オジーさんはバンドでデビューしています。
名前から想像できると思いますが、ホラーやオカルトよりのバンドです。
オジーさんは、ビートルズのファンらしいのですが、そういう王道的な売り方はしませんでした。
どうやったら耳目を集められるか。
その一つの結論だったのでしょう。
元々はアースというバンド名だったそうですが、ホラー映画から名前を取って改名したとのことです。
このバンドは、ヘビー・メタルの元祖ということで評価が高いのです。
ただ聞いて見るとわかりますが、このバンドの曲はギターのリフとメロディラインが一緒だったりして、そんなに洗練した感じは受けません。
いかにも地元の知り合いが作ったバンドのような感じです。
リフには光るものがありますけどね。
さて、オジーさん、このバンドを脱退してソロとなります。
そして、ロック界では珍しいことに、元々のバンドよりも成功を収めます。
3 ギタリスト発掘人
ソロを始めるにあたりバンドメンバーをそろえなければなりません。
大事なのは、ソングライターを確保すること。
だいたいは、ギタリストがそのポジションを務めます。
オジーさんは、ランディ・ローズという有能なギタリストを得ました。
とてつもない偶然で、彼は才能にあふれていました。
本当は有名なギタリストを雇おうとして断られ、オーディションをして若手を入れたというのが真相のようですが。
彼の曲によって、オジーはますます有名になっていきます。
名曲です。
残念ながら、ランディは飛行機事故によって若くして亡くなりますが、最初の2枚のソロは、オジーをキワモノのミュージシャンから真の偉大なミュージシャンに持ち上げました。
ただ、オジー本人がランディの偉大さを知ったのは死後じゃないかという説もあります。
あまりに周囲が持ち上げるので、そう思い始めた。
真偽不明ですが、オジーならありそうな話です。
4 ビジネスマン
次のギタリストは、ジェイク・E・リー。
日系のギタリストでした。
芸名でわかるように、ジャッキー・チェンとブルース・リーを合わせたようになってます。
その頃、東洋系の有名人なんてそんなものだったのでしょう。
ジェイクはランディに劣らず有能なギタリストでした。
おそらく、演奏技術は上だったと思います。
曲もよかった。
バーク・アット・ザ・ムーン。
疾走感あふれる名曲です。
しかし、著作権でもめます。
3枚めのアルバムの楽曲、作詞作曲者はすべてオジー。
ありえないことです。
オジーにそんなことができるはずがありません。
ファンも含めて、みんな知っていることです。
オジーがそんな人間でないことは常識でした。
マネージャーがジェイクを雇うときにそういう契約をまいたんです。
マネージャーはオジーの妻。
この妻がビジネス面での悪評を一手に引き受けているようですが、オジーだって知ってたと思います。
オジーのバンド、ギャラが安いことでは定評がありました。
4枚目以降は、きちんとクレジットされるようになりましたが、ジェイクは2枚のアルバムで首になりました。
ちなみにこの4枚目のアルバム、けっこう売れたんですがオジーは気に入ってないそうです。
プロダクションがよくないということを言ってます。
でもね、その当時、何枚もチャートの上位に送り込んでいるプロデューサーを雇っているんです。
そして、チャートの上位に入っている。
仕事はきちんと果たしています。
真の理由は別にありそうです。
このアルバムで一番売れた曲は、ベーシストが書いてます。
それの権利問題でもめたというのが、ホントのところではないかと思います。
こういう面もありながら、オジーは大きくなっていきました。
4 やめるやめる詐欺
ロックミュージシャンとプロレスラーの引退は興行のため。
そんなことはわかっていますが、オジーは6枚目のアルバムを出した後、ツアーから引退するといいました。
このツアー、オジーの最後の姿を見ようと多くのファンが集まりました。
何を隠そう、わたしもコンサートに行きましたから。
カエルジャンプやケツ出しなど、オジーらしさ満載のすばらしいコンサートでしたね。
娘のケリーを抱いて歌う演出もよかったし。
ところが、ツアー終了近くになって引退撤回。
まあみんなオジーの言うことだからと問題にもしなかったんですが、わたしに取ってはオジーはここまででした。
いやウソついたからではなく、楽曲的にです。
世間的にそうだと思います。
この後のアルバムは売れてませんから。
それにしても、オジーがソロで出した1枚目から6枚目まではどれもすばらしい。
ラウドな音が耐えられない人には向かないかもしれませんが、ハードロックとしては名盤ばかりです。
こういうことは少ない。
たいてい駄作が交じるものです。
それがなかっただけでもオジーは伝説です。
5 ヴォーカリストとして
ヘビー・メタルのアイコンとなっているオジーですが、そのヴォーカルにおどろおどろしいところはありません。
いたって聞き取りやすい。
ロックにありがちな絶叫や裏声ハイトーンもありません。
やや高めのキーで淡々とメロディーを歌うものばかりです。
ビートルズ好きって本当なんですね。
ただ、ダブルトラックで左右のスピーカーから同じ歌声を流すというのが好きらしく、そういう録音が多いので人工的に感じるところもあります。
オジー自身はエキセントリックなエピソードで話題になっていましたが、音楽的にはいたって普通でした。
何なら、平凡といってもいいくらいです。
人柄とキャラクターで愛されたミュージシャン。
それがオジーです。
まあ、ステージで音を外さないあたりはさすがですけど。
6 最後に
若い頃好きだった人が亡くなっていくのはさびしいものです。
ただ、書いていて気づいたのですが、わたしにとってオジーは90年代で終わっていたのかもしれません。
それにしても、ルックス至上主義のエンタメ界で、オジーのような人が生き残ってきたことは一つの奇跡です。
彼のようなミュージシャンはもう現れないでしょうね。
安らかにお眠りください。
